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【私のなれの果て。/創作/ぜんくの日常あたり。】





「勉強しなさい！」

　ああもう、うるさいよ。私が何をしようかいいじゃないか。
　二年ほど切ってない、長い前髪が右目を隠した。




「前髪切りなさい。見てるこっちが恥ずかしい」
「なんで？私は恥ずかしくない。自分の意見勝手に押し付けんな」
「私達は***の為に言ってるのよ！」

　何を今更。「見てるこっちが」そう言った癖に、私の所為？責任転嫁？
　結局、私のことを思ってるように見せて世間体を気にしてるだけじゃない。
　気持ち悪い。どうして私に自分の意見ばっかり押し付けんの。
　私の為だというなら私に何も言わなければいいのに。
　・・・いっそのこと、私を**して欲しい。




　私はまた、パソコンの電源を付ける。
　この世界には、私の見ている世界とは違うモノがあるのだということを確認する為に。





　その感情は偽物ですか。

「***、大好き！」

「***が、***の悪口言ってたよ」

　ねえ、私が嫌いですか。
　貴方の口から出るその言葉は本物ですか。
　ねえ、私が**ですか。
　貴方の言う**は、なんなの。
　そこまでして皆にいい子として見られたい？

「私も、***のこと大好きだよ！」

「え、マジ？実は私も***のこと嫌いなんだよね」

　ねえ、貴方が嫌いですか。
　私の口から出るその言葉は本物ですか。
　ねえ、貴方が**ですか。
　私の言う**は、なんなの。
　そこまでして***にいい子として見られたい？


　自分のことなのに。
　自分がまるで、わからない。




「ばいばい、***」

　私の傍から居なくなった、親友。
　貴方が私は大好きだったのに。
　ねえ、どうして居なくなったの。
　手紙の返事は、まだ来ない。
　待ち続けて何ヶ月経った？




　好きなのに。
　ねえ、この関係を壊したくないよ。
　ただ、***と笑って私は君と日常を過ごす。
　どうかこの想いが君に届きませんように。




　私はこの世界が嫌いです。
　嘘を吐かないと生きていけないこの世界が。
　でも、私は綺麗事だけの世界も嫌いです。
　けれど、私は現実だけの世界だって嫌いです。
　私は結局、私自身が嫌いなのです。




　　　　　　　　　　私はまた、溜息を吐き毒を吐く。



　(私の望むセカイなんて、) (何処にもなくて。)

　　　　　【Fin.】

　つまり、私は長い間前髪を切っていない。