BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【二次創作】箱庭の中で【BL、NL】 ( No.209 )
日時: 2012/08/13 17:36
名前: 夜藍 (ID: Es192lT0)

episode48
「木漏れ日」
・沖神です。ギャグっぽい。


「あー、あちぃ。」
夏も夏らしい気温になってきたなと沖田は思った。
からっからに乾いた空気と、風が吹かない町。
地球温暖化とやらがやけに恨めしくなってくる。排気ガスとか、Co2とか考えろよ人間。
かくいう自分も人間なのだが。

アスファルトの地面は照り返しが激しくじりじりと足下を暖めていく。暑い、暑い。
見回りサボって出て来たのは良いがこれなら屯所の中にいる方がマシだったな、とつくづく思う。
と、そこに大きな大きな木があり陰になっているのが見えた。
よくくる場所だ。サボる日は大抵あの木陰で寝ている。
(あそこで休もう…)
そう思い、少し足を早める。

はあ、と木の根元に腰をかけ、汗を拭う。
そして少し休憩と目を閉じたときだった。

「お前こんな所で何してるアルか。」

聞き覚えのある声と特徴的な口調に重く閉じた瞼を開ける。
日傘をもってチャイナ服を着た色白の少女_______神楽は沖田を睨みつけて続けた。
「そこをどくネ。私の指定席アル。」
「てめえの指定席なんか知るか。少し寝かせろィ。」
「むう〜〜〜」
分かりやすく頬を膨らます神楽に沖田はニヤリと笑って「お前はそれ持ってるからいいじゃねえか」と日傘を指差した。
すると神楽はすとん、と沖田の横に座り日傘を閉じる。

「これ意外と重いアル。女が持つもんじゃないヨ。」
「お前のどこが女だよ…。」
「なんか言ったアルか?」
「いいやなんでも。」








「ねえ銀さん、神楽ちゃん毎日あの木の下に行きますよね。なんででしょう?」
「お前、そりゃ、あれだろ、アイツがくるからだろ。」
「ああー、そういう事ですか。僕にも早く春が来たらいいんですけどね。」
「絶対お前にはこねえわ。冬しかこねえわ。極寒だわ。」
「つくづくひどいですねほんと。」