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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【二次創作】虹色パレット【BL、NL】 ( No.256 )
- 日時: 2013/01/01 19:05
- 名前: 夜藍 (ID: xJkvVriN)
- プロフ: 情報屋さんとバーテン服
episode66
新年早々家に転がり込んでキスばかり迫る俺に目の前の怪物は呆れ顔で俺の頭をはたいた。
いや殴ったといった方が正しいであろう。ぺしりとかそんな音じゃなく思いっきりバシン!という音が部屋に響き渡った。
きっとコイツなりに手加減はしてくれたのだろう。ひらひらと動かされる手はグーではなくパーだ。グーでなんかいかれたら命が危ない。その前に逃げるけどさ。
でも音に伴うかのように痛みが頭を襲ってきた。ああ、ぐらぐらする。気持ち悪い。そこいらの頭痛よりずっとずっと質が悪いと思う。
「シズちゃん、あのさあ」
「んだよ?」
当の本人は何も気づいていないようだ。ちょっとは労ってほしい。分かるだろう?明らかに顔色悪いだろ今。
自分でも分かるほどに全身の血が抜けていくのを感じる。
気持ち悪い…シズちゃんの手から生み出された頭痛は驚異的だ…本気で吐きそう。
「本気で今の、痛かった、から。」
「あー…っと、ごめん。」
そういって目を逸らしながらもシズちゃんは俺の頭を撫でた。
…それはもう激しく。
いつもならこのわしゃわしゃとされる感覚も好きなのだが今この状況では頭痛と吐き気にクリティカルヒットだ。
ただの頭痛の吐き気に乗り物系の吐き気がプラスされた…ううっ。
何度かわしゃわしゃされると俺は気持ち悪さのあまり意識を手放した。
「お、おい臨也!?大丈夫か!?」
○ことしはじめての、
___________いくら気持ち悪くなろうと
___________あなたの優しさは気持ちよくて
今年もいつも通りの年だといいな、なんて
誰かのいつも通りをかき乱す俺が呟いてみても説得力ない、か。
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