BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【二次創作】深海魚の笑い声【BL、NL】 ( No.346 )
日時: 2014/01/22 20:43
名前: 夜藍 (ID: jd737JEz)
プロフ: 森♀→→→→月♀ 変態で下品な話

episode100










「私は伊月ちゃんのおっぱいが揉みたい。」
学校にわざわざ乗り込んできて、手を取られながら、しかも真顔で言われた一言がこれである。
私はため息をつき、「何回も嫌だって言ってるでしょう?」と森山さんの手を振り払った。

森山さんは海常高校でバスケ部のマネージャーをやっている。スタイル抜群、頭もそこそこ良い。顔だって整っていて、そこらでは美人マネージャーだなんて呼ばれてもいる。いるのだが。
残念な点が一つ…これである。つまりは変態なのだ。

私と森山さんが初めて出会った日も、試合後に「いい試合だったねぇ!でも、次は絶対負けないからね?」なんてウィンクしながら私の太ももをずっと撫でてきた。
明らかな、だが突然のセクハラ行為に私は頭がついていかず一人でわたわたしていたのをよく覚えている。
それに気づいたリコが森山さんに鉄拳制裁してくれたから助かったものの、森山さんはそれから時々うちの高校に遊びに来ては私にセクハラをしようと試みてくるのだ。

「ほーんと伊月ちゃんつれないよねー…」
ぷぅ、と頬を膨らませ腕を組む姿は可愛らしいのだが…。
「なんで私の胸ばかり狙ってくるんですか…!!」
「いやぁーなんでってそりゃあ、伊月ちゃんのことが大好きだから!!」
質問をするといつもこれである。
どうやら森山さんは言葉の軽々しさとは裏腹に結構本気らしいのだが、私にはそういう趣味はないし…だがこんなセクハラをしてくる森山さんも、お話をする分には楽しいしいい人だ。
だから友達でありたいと思う…けど!!!

「胸を触られるのは絶対嫌ですからね!?」
「少しくらいいいじゃんケチー…」
セミロングの髪を耳にかけながら森山さんは一層に口を尖らせる。
眉毛をはの字にし、心底残念そうな、可哀想な顔をするのだがそんなの私には効かない。
「少しくらいも何もないですよ!」
「えー?じゃあさー」

森山さんがニコッと笑った。あ、なんか危険な気がする。この笑顔すごく危険な気がする。
「も、もうそろそろ帰りたいので…すみません…」というか細い声は森山さんの耳に届いたのか否か。それはわからないまま、壁ドンされた。

ちょっと待って!!!!ここ正門だし!!!下校時刻だし!!!皆見てるからやめてください!!!
必死の叫びは声には出ず、心の中でしか響かない。
そうこうしている間に森山さんは私に迫ってきている。
思わず目を逸らし冷や汗をだらだらとかいていると、はら、と森山さんは私の腰まで届く長い黒髪をひと房手にとった。何事かと逸らした視線を森山さんに戻すと、そっとその髪に口づける彼女の姿があった。

…よくもまあこんなことができる。呆れながらも目の前の行為に少し赤くなり、体温を上昇させた私に森山さんは笑いながら私の耳元で囁く。

「そーんなに可愛い反応されると…私いつか伊月ちゃんの処女奪っちゃうよ?」

思わず、目を見開いた。え、森山さん何と言うことを言ってらっしゃるのですか…?
慌てて口をパクパクさせていると、森山さんは笑ったまま私に手を伸ばしてくる。
「ちょっとタンマ!!ここでは絶対ダメですって!!」
目を瞑りながら必死に叫ぶ私になんてお構いなしに目の前の相手は一歩も引く気配がない。そしてそのまま目を瞑っていると何か掴まれるような感触がした。

「おおう、やっぱり柔らかい…」
目を開けて何が起こったのか確認すると、森山さんは私の胸を揉んでいた。
「もーりーやーまーさーん…?」
「えっ?何何ー?って伊月ちゃん顔怖いよ…?可愛いお顔が台無しだぞ?」
「話を逸らすなぁ!」
森山さんに私は勢いよくローキックをかまし、颯爽とその場から立ち去った。
なんて人だ、と呆れながら、怒りながら、少しだけ、ドキドキしながら。






○変態さんとキューティクル

________とても残念な彼女だけれど、

________嫌いになるには難しすぎて。




「なあ、木吉、俺は伊月に変な虫がついたら早急に追っ払っていこうって心の底で決めてたんだけどよ、その変な虫が女だったっていう、この気持ちどうすればいい?」
「そんな事を日向に聞かされて何とも言えない気持ちになっている俺もどうすればいいんだ?」