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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【二次創作】深海魚の笑い声【BL、GL、NL】 ( No.348 )
- 日時: 2014/01/03 13:17
- 名前: 夜藍 (ID: RATzCEO3)
- プロフ: あけましたね 緑高 初詣の話
episode101
初詣に行こう、と最初に誘ってきたのは意外にも真ちゃんの方だった。
思いがけないお誘いに少々驚いたけれど、まあ愛すべき我がエース様のお誘いなんてなかなかあったもんじゃない。明日は大雪?ブリザードでも来ちゃうか?なんて馬鹿けたことを思いながら、俺は満面の笑みで誘いに乗った。
「で?今日は徒歩ですか?」
「当たり前だ。チャリヤカーで人混みの中を走るのは迷惑極まりないのだよ。」
いやいや、当たり前ですけどね!?毎日そのチャリヤカーでしんどい思いしながら変なラッキーアイテム持ってる大男を乗せて学校まで行く相棒ちゃんの気持ちになってくれねぇかな!?
こっちだって最近は慣れたからいいですけど!?あれすんごい恥ずかしいんだからな!?
心の中で叫び、表情をひきつらせながら真ちゃんに「そうですねー…」とだけ返した。
家を出た時にはそうでもなかった人混みも、お寺に近づくにつれて結構多くなってきた。
時々人混みに流されそうになる俺を、なんの躊躇もなく引き寄せる腕には多少びっくりもしたが、それより嬉しさのほうが大きかった。
そういうのが当たり前になっているあたり、コイツもまあ、変わったのだろう。
愛されている、という自覚はなかったがこういうところで感じられる優しさとか、温かさに、やはり悪い奴ではないんだよな、と思う。
今年の願い事は、やっぱり一つに決まってるよな。
○初詣
________今年も一緒に笑ったり泣いたりできますように、なんて
________少ないお賽銭で願うんだ。
「何をニヤニヤしているのだよ…」
「いや、べっつにー?」
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