BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ヘタリアでBL小説。 ( No.71 )
日時: 2012/03/26 09:23
名前: 夜藍 (ID: xBHsg906)
プロフ: 非リア充?別にいいじゃないの。

episode17
「遠距離恋愛」
・リクでもらった菊ちゃんとアーサーです。どっち受けどっち攻めみたいなものは特になくって、二人の思いがぶつかりあってますw


日本には悩みがあった。


「…やっと私達も晴れて恋人同士だというのに。」
目の前にある木でつくられた簡素な写真立てに目を向ける。
その写真立てを手に持ちまた大きく溜息を吐いた。

写っているのは日本とその恋人_________________イギリスである。

大好きな彼と付き合うことになった。それはすごく嬉しい…のだが。

「イギリス…遠い…遠いです…」
世界地図を広げて気づいたことがあった。
イギリスは日本から遥か遠くにあることを…

二人が会える日と言えば世界会議の日。
それ以外はお互い業務で忙しく、連絡を取る暇さえない。
しかも会うのは会議場ときたもんだ。ロマンもへったくれもない。
「お前を連れてどこかもっと違う場所に出かけたいんだがな…。」とイギリスが苦笑しつつ言っていたことをふと思い出す。その時日本は「そうですね…お時間があれば…。」と遠い目をしていた。

縁側で空を見つめる。

「今日は晴天ですねえ…」
「…どないしはったんですか?」

いきなり声をかけられ、少し肩を震わせた。
日本が横を向くとそこには大阪が座っていたのだ。

「最近日本さんが元気ないって京都がいうてたもんで…様子見に来たんですが、ほんまに元気ないからどうしたもんかと。」
「爺だって悩む事のひとつふたつありますよ。」
「そらまあそうやろうけど…あ、そういえば連絡忘れてました!」

大阪の表情ががいきなりニコッと笑顔に変わる。

「さっきイギリスさんからお電話あって、『この春、休みが取れたからそっちにいく』いうてはりましたよ?」
「え、そっちってこの、日本にいらっしゃるというわけですか?」
「そりゃそうですわ〜日本さん時差ボケきっと激しいからあっちにはいかせられません!」

大阪がふふっと笑うと日本も笑い返した。

「ほんま幸せですねえ〜世に言うリア充とはまさにこのことや思いますよ。」
「あら、私もリア充しちゃってます?」
「してますよ〜。」

さて、準備をしなければ。

美味しい料理いっぱい作って差し上げないと。


ニコニコ笑いながら日本は準備に取り掛かるのだった。