BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: ここ、本当に少年院何ですか!?主人公総受けです! ( No.1 )
- 日時: 2012/02/10 22:45
- 名前: 黒猫ミシェル (ID: Yv1mgiz3)
「はい、服脱いでー」
「ちょ、やだ!」
「はいはい、暴れないでね…っと」
「ッ……!」
「うーん……。ちょっと、なぁ……」
「もぅ、良いだろぉ………」
俺は今、無理やり服を脱がされ、身体検査を受けていた。
めちゃくちゃイケメンの、ここの保険医と言う奴に。
「だーめ!君、ちょっと心臓バクバクし過ぎなんだよねー」
「だ、誰のせいだと思ってんだよ!」
「ちょっと、目がウルウルしてるし?」
そりゃ、心臓バクバクするだろ!
目だって、涙目になるよ!
お前にいろんなトコ触られて、見られればさぁ?
「はい、口開けてー」
「むぅ……」
あ〜ん、と口を開けてやれば、そいつは屈み込んで俺に顔を近づけた。
そいつから漂ってくる甘い香りに、自然と俺の顔は赤くなった。
「……可愛い舌だね」
「何だ?褒めてんのか?」
「そう、褒めてんだよ。ピンクで、瑞々しい……君の唇もね」
「………嬉しくない。もう、閉じて良いか?」
ずっと口を開けっぱなしで、顎が疲れた。
俺の閉じた唇に、白くて長い綺麗な指で、そいつが触れた。
「ねぇ、君さぁ……。私のファンクラブに入らないかい?」
「ファンクラブ?そんなの、ここにはないだろ?」
「あるんだよ……ここにもね」
「はぁ?意味わかんね。ここ、少年院だぞ?」
「そうだよ」
フフっと、美しい顔で笑うそいつ。
ダメだ……。ついて行けない。
頭がおかしいんだな、こいつは。
「どう?君みたいに可愛い子は、大歓迎だよ?」
「あ〜。悪いんだけど俺、入る気ねーから」
え……?っと、綺麗な顔を固まらせた先生。
何だ?何か俺、悪い事言ったか?言ってないよな?
「そーか。そーか。うん、分かった」
「なぁ、もう良いだろ?身体検査、終わりだろ?」
「あぁ、終わり。もう行って良いよ」
「はぁ〜い、ありがと〜ございました!」
「……私の名前は、彩陶藍那。覚えといて?」
「うん!彩陶先生、だろ?じゃ〜ね!」
俺はニッコリ微笑んで、ドアを開けて廊下に出た。
その後ろで、彩陶先生が獲物を狙う鷹の目で俺を見ている事なんて、
俺は気づかなかった。これから始まる少年院生活に、内心怯えていた。