BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ここ、本当に少年院何ですか!?オリキャラ募集中! ( No.110 )
日時: 2012/04/04 11:27
名前: 黒猫ミシェル (ID: hVaFVRO5)

ー景都の部屋ー

「何だって…。俺に、死ねと?」

ある部屋にとても低い、それでいて艶のある声が響いた。
その声の主は黒井景都。お色気オーラの大々天才である。

「何であいつヨコしたんだよ、クソ親父が!」

景都が読んでいるのは、一目で高価な紙だと判る便箋。
そこには、今景都が一番会いたくない人物がこっちに
向かっている事が綺麗な字詳細に書かれていた。

「もしかして…俺を連れ戻しに?」

嫌な汗が、景都の背中をつたう。
景都の家は金持ちで、母はお嬢様・父はある会社の社長である。
その二人に『優等生』を義務付けられ、常に『良い子』でいなければ
いけなかった景都は、その生活に嫌気がさし、不良の道へと下った。
そして今に至る………のだが。

「金で刑期を買うのか?……チッ」

兄弟は現在ニューヨークやら、パリやらに留学していると言う。
そんな中、近々パーティーがおこなわれるらしい。
セレブばかりが集まる、胸くそ悪くなる、パーティー。

セレブな奴らは自分の息子を自慢しようと、大いに張り切る。
息子で、その家の未来が変わるようなものだから。
それに、両親は出ろという。………少年院にいる、俺に。

親曰く、今から兄弟を呼ぶのには無理があるから、と。
昔の景都を演じてほしい、と書いてある。
これを気に、『優等生』の景都に戻れ!な雰囲気が漂う手紙。

そしてその景都を連れ戻しにくるのが、景都が嫌いな幼馴染の一人。
《翡翠海良》と言う男である。海良ともう一人の幼馴染………は、
正直思い出したく無い、最悪な思い出ばかりの、もとい婚約者。

《御影杏樹》と言う男である。男のくせに、俺の婚約者。
親同士が勝手に決めた、最悪な関係。
どうせなら、功みたいなカワイイ子が良かった。

御影杏樹はこの少年院の社長?的な存在で、一番ここでは権力がある。
本当に、頭痛の種だ。俺がここの少年院にはいる事になったのも、
きっと杏樹が関係している…………俺はそう思っている。

「はぁ。俺、功の所に癒されに行こうかな……」

「フフ。私が、癒してあげましょうか?」

「ドアの前にいたのは分かっていたけど、入ってくんなよ」

「そんな事言っても、可愛いですよ?」

「親父の差し金が……」ボソリ

その「ボソリ」を聞き取った《穂波星香》は、妖艶に微笑んだ。