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「何だったんだよ……アレ」

「あ、あの？」

俺がボーゼンとしてると、ドアの向こうから小さな声が聞こえた。
そのままずっと無視してるのは可哀想なので、俺はドアを開けた。

「あー。ど、どうぞ？」

「うん！」

入って来たのは、廊下で道を教えてくれた可愛い男の子だった。
多分、俺より一・二歳年したかな？

「ごめんなさい。来ちゃった」

「あー。良いって良いって」

上目遣いで見てくるその子は、思わず抱きしめたくなる程可愛かった。
いや、抱きしめる事なんてしないぞ？

「なんか、ボーってしてんね」

「そ、そか？」

「うん！………アレ？」

その子は俺の首を見て、ニヤっと笑った。
そこは、猫人間がおれにキスをした所！？

「流石だね！もうヤられちゃったんだ？」

「は？何をだ？」

「フフフ。意味、分んないんだ？」

俺が頭の上に？？？を浮かべていると、ちょっと俺から距離を開けて。
可愛らしく自己紹介をしてくれた。

「僕、梅乃朱鳥！よろしくね、功さん」

「…何で俺の名前知ってんだ？」

「だって、人気だよ？すごい噂されてる！」

「何の噂……何だ、よ？」

もしかして、めちゃくちゃ生意気な奴だ！……みたいな？
リンチしてやろうぜ！とか言われてたり……。
顔を真っ青にした俺に、その子……朱鳥は言った。

「やっぱ思った通り可愛いな。鈍感だし？」

「え？」

「僕、功さんになら食べられても良い！///」

「は？」

言ったが早いが朱鳥は抱きついて来て、俺に……俺の唇に、キスをした！