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《星香・景都・冬夢》続きです。

「冬夢さん…ですよね？何故そのマロンさんに、会いたいのですか？」

「え…。あ、あの…。その、……分かりません」

「あぁん？分からねぇはずないだろぉーがッ!!?」

優しく問いかける星香と激しい剣幕で怒鳴る景都。
飴に鞭とはまさにこの事で、冬夢の目にはすでに、涙が浮かんでいた。

「ご、ごめんなさいっ!!僕、僕……うぅ…」

「ほら景都さん。彼方がそんなに怒るから、泣いちゃったじゃないですか」

「あ"？俺はかんけーねぇよ？夢愛之河に会いたいなんて、なぁ？」

「ご、ごめんなさいっ!!もう、来ませんからッ!!!!!」

「「あ"」」

余りの怖さに居た堪れなくなったか、冬夢は子ウサギの如く走り出した。
その走りはとても速く、後に「Aさん」が『素晴らしい』と手放しで褒め
たそうである。

「…待って下さい、冬夢さん」

「ぇ…ぁの……」

「私の部屋で話しましょう？景都さんがいたら、怖いでしょう？」

「（俺はお前の方が怖いと思うけどな…。）」

心の中の景都の声が聞こえたのか、星香は景都に一睨みした後、
冬夢に優しく微笑んで、自分の部屋に連れて行ってしまった。

「はぁ……。可哀想な奴。星香の部屋何て、ナニをされる為に行くようなもんだぜ…」

最後に景都はそう呟くと、今までの疲れが出たのか、ベットに沈み込んだ。