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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: ここ、本当に少年院ですか!?《結果発表&番外編スタート!!》 ( No.275 )
- 日時: 2012/08/02 20:57
- 名前: 黒猫ミシェル (ID: eldbtQ7Y)
《番外編:肝試し&怖い話》藍那・冬夢・宮都
冬「ひっく…こわ、怖いよっ…うぅ」
冬夢は、暗い森を我武者羅に走っていた。
さっき見た人魂が、頭からこびり付いて離れない。
冬「や、やだ…。ここ、どこなの…ひっ、ぃたッ」
宮「馬鹿野郎!!一人で勝手に走るなっ!!」
冬「み、みやと、さ…っふ、ふぇぇ〜んっ」
痛いくらい掴まれた腕を見て、冬夢はさっきとは違う涙を浮かべた。
藍那先生が居無いのが気になったけど、今は一人じゃなくなったのが純粋に嬉しかった。
宮「ったく…。心配しただろ…」
冬「っく…宮都、さん…//」
冬夢は、宮都が猫語を話していないのに気付いた。
それだけ、自分を心配してくれたって事だろうか?
自惚れじゃなければ良いなと、冬夢は心の片隅で思っていた。
宮「雨が…降る」
冬「…っえ?」
ぼうっと宮都に見とれていた冬夢は、夢から冷めたように顔を上げた。
どうして雨が降るのか分からないが、宮都の事なら信じられる。
宮「冬夢、洞穴探せ」
冬「あ、はい!!」
宮「……。待て、やっぱり俺が探す。ここで待ってろ」
冬「え、でも…。一人より、二人の方が…」
宮「足で纏だ」
宮都と出来るだけ一緒にいたくて食い下がったが、無下なく両断された。
やっぱり、自分は無力なんだと思い知る。
冬「ごめ、んなさい…」
宮「っちょ、泣くなって!!」
冬「だ、って…」
宮「あーもう、悪かったよ。言い過ぎた。反省してる!!」
冬「…うん…」
暫くその辺を歩いていると、洞穴が見つかった。
宮都曰く。
何年もここに生き物が住んでいなかったらしい。
クマもこの辺にはいないから安全だろう、との事だった。
(…何者なんだろう、宮都さんって。)
宮「…ほら、冷えるから早く来い」
冬「!! …はいっ!!」
宮「火、熾すぞ。今日はここで泊まる」
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