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Re: ここ、本当に少年院ですか!?《結果発表&番外編スタート!!》 ( No.300 )
日時: 2012/08/14 22:25
名前: 黒猫ミシェル (ID: w32H.V4h)

《番外編:肝試し&怖い話》宮都・冬夢

宮都「火、起こすぞ。今日はここで泊る」

冬夢「ここで…?大丈夫なんですか?」

宮都「ああ。慣れてるからにゃ」

今さら猫語を使わなくてもと思ったが、冬夢は黙っていた。
そんな冬夢をよそに、宮都はテキパキと薪を積んでいく。
あっというまに形が出来て火がついて、暗かった洞窟に明かりが灯った。

冬夢「温かいですね…」

宮都「まあね。俺、天才だから♪」

冬夢「ふふ。そうですね、宮都さん凄いです」

その無邪気な笑みに、宮都は一瞬目を奪われた。
冬夢の白い肌を、明るい炎がオレンジ色に染めあげる。
その姿が妙に色っぽくて、宮都の心臓の音がドクンと高鳴った。

宮都「…宮都で良いよ」

冬夢「えっ?あの、もう一回…」

宮都「俺の事は、宮都って呼んでよ」

冬夢「え、でも…その…」

宮都「嫌なの?俺とは仲良くなりたくない?」

冬夢をジッと見つめていると、小さく『宮都』と呼んだ。
その顔は心なしか赤くなっていて。
『可愛いな』と、自然と口から出ていた。

冬夢「か、可愛いッ!?っくないですから!!」

宮都「冬夢さ、俺と…」

冬夢「宮都と…何、ですか?」

宮都「付き合ってみない?」

冬夢「つきッ!?」

その瞬間、さっきより数倍も顔を赤くした冬夢が出来上がった。
赤いというより、真っ赤と表現した方が正しいだろう。
あわあわと挙動不審で、立ち上がったと思ったら壁に頭をぶつけて。
涙目の冬夢を、宮都は意識して優しく撫でてやった。

宮都「返事は今じゃなくていいからさ」

冬夢「あ、はいっ」

宮都「ただ俺が、本気だって事は分ってね」

冬夢「ヒャッみ、みやとさんっ!!?」

不服そうに、宮都が眉間を寄せる。
ワザと赤い耳に、甘く囁く。

宮都「…さん付けになってるよ」

冬夢「だ、だって…宮都がき…す、するから!!」

宮都「き…何?」

冬夢「っ//」

身体をプルプル震わせて、至近距離にある青い瞳をキッと睨みつける。
その澄んだ眼は涙で溢れていて。
宮都は無意識にペロリと、舌で舐めとっていた。

冬夢「何するんですかッ」

宮都「ん?俺何か悪い事したっけ?」

冬夢「宮都なんて嫌いです!!」

宮都から離れ、拗ねたように端っこへと座り込んでしまった。
少し苛め過ぎたかなと、そっとのの字を書く冬夢の背後へと回る。

宮都「冬夢」

冬夢「…」

宮都「冬夢?」

冬夢「何ですか…」

宮都「お化け、怖いんにゃったっけ?」

冬夢「え…っ?」

その言葉を聞いて、冬夢は顔をひきつらせた。