BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ここ、本当に少年院ですか!?《第二回目アンケート実施中!!》 ( No.341 )
日時: 2013/03/02 15:52
名前: 黒猫ミシェル (ID: sicBJpKD)

「おい、星香」

「どうしたんです、景都さん?」

薄暗い部屋に、無表情の星香と怒り心頭の景都がいた。
誰も近づかないこの部屋は、蜘蛛の巣が張っている。

「何で俺の代わりに藍那が出るんだよ!!」

「さぁ?出たかったんじゃないんですか?あの人も景都さんと同じで変態なようですし?」

「ふざけるなっ!!」

余りの怒りっぷりに、星香が口をつぐんだ。
只静かに景都を見つめる。

「お、まえはいつも俺の邪魔ばかりして!!せっかく出来た友達も、恋人も趣味も全部俺から取り上げやがって!!俺が何かしたかよ?…そんな俺が嫌いあのか!?」

「景都さん…」

「俺は、もう…やだ」

ほろりと涙を流す景都に、星香は知らず知らず顔を近づけていて。

「景都さん…」

「なんだよ、んっ」

そのずっと触れたかった唇にそっと自らの唇を重ねた。
景都の力が抜けるまで、ずっとその柔らかさを味わっていた。

「はっぁ…いきな、り何すんンだよ…」

「好きなんです」

「え?」

「景都さんの事が、ずっと好きでした」

テン、と目を丸くする景都の首筋を、軽くついばむ。

「んっ」

「私は、どうやら好きな人を独占しなきゃ気が済まないみたいで」

「そんなこと、今さら…」

次第に頬を赤らめる景都に、小さく囁く。

「貴方が好きだった人形も、彼女も、友達も、皆憎たらしくて嫌いでした。景都さんは私のことを全く好きになってくれないのに、興味をもたれるそれらが本当に嫌でしたね」

「星香・・」

「景都さんはやっぱり私を、嫌いですか?」

「そんなこと、あるはず・・・ねーじゃん」

「あんなに意地悪をしました」

「ああ、それも悪趣味なな」

グッと拳を握る。

「コスプレ何て、そんな可愛い姿誰にも見せたくありません」

「・・・」

「私は、景都さんを愛してる。…自分でも怖いぐらいに」

「俺、星香に嫌われてるんだって、ずっと思ってた」

「まさか!!」

絡み合っていた糸が、ほどけていく。

「だってそうだろ!?あんな嫌がらせばかり…アレで好きだったとか…アリえねぇよ」

「景都さん、私の事、好きですか?」

「…まあな」

「付き合ってくれますか?」

「…別に、良いけど」

瞬間痛いほど抱きしめられた。
ソッと見上げた星香の顔は、今まで見た中で一番嬉しそうな笑顔だった。

「覚悟して下さいね?」

「星香……え?」

「こないだは我慢できなくてしちゃいましたけど、これからはもう遠慮しませんから」

「は?いや、遠慮しねぇって…」

「愛してます、景都さん!!」

今日は、朝まで眠れなかった。

☆★☆

「藍那先生」

「何だい、冬夢君」

「優勝、おめでとうございます」

「まぁ、当然の事だよ!!あーははははっ!!!」

「死ね、この変態が…」

「「え?」」

「にゃぁ?」

可愛らしく微笑む宮都君でしたとさ。

【これにて終了です!!ありがとうございました(^^)】