BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: ここ、本当に少年院何ですか!?アンケート実施中! ( No.35 )
- 日時: 2012/03/02 18:02
- 名前: 黒猫ミシェル (ID: tRamSAT8)
ー保健室にてー
「君が、新しくここに入った子?」
「うん!そうだよっ」
「へえ....」
少年院の保険医、彩陶藍那は、目の前の少年を見た。
ゴムで束ねた白っぽい銀髪。スミレを思わせる澄んだ紫の瞳.....。
「君、私のファンクラブに入るんだっ!」
「断りま〜す。だって僕、好きな人がいるんだもん///」
「くっ.....」
白衣を着た男は、思わず出てきた涙を拭った。
自らのファンクラブを、少年院に作ってしまうほど綺麗な体躯と顔。
しかしその本人には、なぜか最近、不幸なことばかりが続いていた。
ファンクラブに誘っても、断られてしまうのだ。しかも、皆とても
可愛い、自分好みの子達に。そろそろファンクラブにいる子達には
飽きた。まぁ、可愛いけど。でも、そろそろ別の子たちと夜を明か
したい!
「仕方がない、か?」
「そ〜そ〜。先生、あきらめて」
ね?と可愛らしく首をかしげたその子供。
一体なぜ、こんな可愛らしい子が少年院に?
と思う心を、こいつ(藍那)は持っていなかった。
「ねぇ、あきらめると思うかい?」
「きゃっ」
小さな悲鳴とともに聞こえたのは、バタンと何かが倒れる音だった。
保健室のベットを見ると、顔を赤らめた新入生と、そろそろ理性が
限界なうざい先生(藍那)。
「先生、やめてっ」
「悪いね。もう、我慢できそうにない」
「藍那先生、嫌いになっちゃぅ....」
邪魔な服を脱がして、事をしようとしていた藍那は、動きを止めた。
涙がたまった眼で、キッと睨みつけてくる、腕の中の華奢な子。
「嫌い、に?」
「うぅ、そぉだよ....」
「.......はぁ、悪かったよ」
こんな可愛い子に嫌われてら、生きていけないかもしれない。
たまった涙を拭いてやって、藍那はいった。
「もうしないから。......行っていいよ」
「ほんと、ぅ?」
「ああ」
「....分かった」
じゃあね、藍那先生。
そういって、その子は保健室を出て行った。
保健室の残ったのは、ションボリと肩を落として、ため息をつく
綺麗だか可哀想な、孤独な一人の男だった。
そして、さっき保健室から出てきた男の子は。
「アハ☆やっぱり、人騙すのって簡単♪」
そう、小さく楽しそうに呟いた。
その表情は、さっきまでの可愛らしい男の子ではなく、
小悪魔みたいな微笑みを浮かべていた。...可愛い事に変わりはないが。