BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 腹黒 親衛隊 隊長の受難《NEW》 ( No.350 )
日時: 2013/06/12 19:28
名前: 黒猫ミシェル (ID: JSwWcgga)

「やっぱり一人部屋って最高だな」

俺宮野結友は、さっき風呂から出て来た所だ。
基本生徒会や風紀など以外の一般性とは二人部屋と決まっているが、俺は違う。
理事長が仕事をしやすいようにと、わざわざ一人部屋にしてくれたのだ。

「ほんと、こればかりは感謝するわ」

あのろくでなしも、たまには役に立つ事をする。
俺は腰まである黒色の髪をつまむ。
普段の俺はスプレーで茶色の髪色。
目も髪に合わせて茶色のカラコンをはめている。
そう、普段の俺は俺が意図的に作り上げた宮野結友だった。

「結友姫、入って良いか?」

「うん、どぉぞ」

見知った声がドアから聞こえる。
俺の返事とともに、俺の親衛隊…櫻木透が入って来た。
俺は今変装を解いた姿だが、それは気にしない。

「お疲れさまぁ透君♪」

「結友姫も、お疲れ…」

「「……」」

数秒見つめ合い、ぶははっと盛大に透が吹き出した。

「も、マジでいつ見てもお前のソレ笑えるわwww」

さっきまでクールで孤高の狼何て揶揄されてる男が、腹を抱えて笑い頃気ている。
こんな透を見れるのは、後にも先にも俺だけだと思う。

「透も似合い過ぎてキモいなw」

「お前の為にやってんだぞ?」

「悪りぃ悪りぃ」

この学園で本当の俺の姿を知る数少ない一人、透は、何を隠そう俺同様猫被りだ。
本当の透は笑い上戸であかるいやつ。
加えて少し心配性。

「結友がぶりっ子なの見てると鳥肌がたつ(笑)」

「失礼だな。俺、可愛いだろ?」

「まーな。でもオレは…今のお前の方が好きだけど」

「そうか?サンキュー」

ふと真剣な目をした幼馴染を蹴飛ばし、そいつの下に合ったファッション雑誌を読む。
ふむ…最近はゆるふわ系の服が流行ってンのか。

「結友がファッション雑誌っ」

「お前…頼むから皆の前で仮面外すなよ?」

ゲタゲタ笑う透を軽く睨み、俺は"宿題"をする。
お、今回はかなり簡単だな…。

「イタリア語?…結構むずいな」

「まぁ宿題だからな。でも透もこんぐらい出来んだろ?」

「こんな宿題出てたか?」

「てかさ、お前そろそろ帰れ」

話を遮り、俺はいう。
五月蝿いこいつは宿題の邪魔だ。

「えーオレとまりt「却下」……ちっ」

俺の親衛隊が朝帰りはまずい。
仮にも俺は会長の親衛隊隊長だからな。

「明日はお前の好きな面白い事が起きるかもな?」

「マジぃ?オレ笑わない自身ないんだけど…」

困った様に笑うこいつを睨む。

「笑うんじゃねぇぞ。…嘲笑いなら許すけど」

「お前がゆうとシャレになんねーのな」

俺が問答無用で殴ると、透は顔を顰めて部屋を出て行った。

明日は理事長の甥が来る、俺にとったら不幸でしかない日。
俺は明日の事を思い、早めに寝る事にした。