BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 腹黒 親衛隊 隊長の受難《NEW》 ( No.352 )
- 日時: 2013/06/23 22:57
- 名前: 黒猫ミシェル (ID: IcK/upD1)
ー副会長SIDEー
コンコン
「理事長」
「入っておいで」
理事長の返事を聞きドアを開ける。
「失礼します。…ほら、葉月も…っ」
「要人っ久しぶりだなっ!!」
葉月を呼んで中に入れようとした瞬間、葉月が部屋の中にいる人物へかけて行く。
横にいた私を突き飛ばして。
思いっきり抱きつく葉月を、理事長は軽々と抱き返した。
「理事長と葉月は一体…」
「おや、もう私の可愛い葉月を呼び捨てかい?」
「良いんだ要人!!だって俺とレイは友達だからなっ」
理事長は愛おしいそうに葉月の頭を撫でた。
ザワリと、私の胸がざわつく。
「どういう事ですか、理事長」
「何がかな?」
「理事長と葉月はどういった関係ですか?」
殺気を飛ばして質問を投げかけるも、理事長はいつもと変わらず笑顔を浮かべている。
普通のヤツなら顔を青ざめさせるのに。
「そんなに怖い顔するなよレイ!!」
「葉月…」
「要人は俺のじいちゃんなんだぜ!!」
「そう、葉月は私の可愛い甥何だよ」
「甥…」
それを聞いて、ホッとした。
叔父としての可愛い甥なら、あの目指しも納得できる。
安心していた。
次の理事長の言葉を聞くまでは。
「だから綾波君…もし葉月に何かしたら…承知しないからね?」
「…っ」
ゾクリと肌が粟立つ。
顔は笑っているのに、目が笑っていない。
その瞳から、目がそらせない。
「要人、レイが俺に何かするはずないだろっ!?変な事言うなよ!!」
「ああ、悪いね葉月。つい、嫉妬してしまったよ。余りにも葉月が綾波君と仲が良さそうで」
「当たり前だろ!!レイとは仲良しだ!!」
葉月…この人は本当にあなたの叔父ですか?
余りにも無邪気な葉月が、理事長の孫には見えなかった。
「嫉妬してしまって悪かったよ、綾波君」
「いえ…」
「ここの説明は君がしてくれるかな?」
「はい」
私は早く理事長から逃げたくて、葉月の手をつかんだ。
「何だよレイ!!俺はもう少し要人と話したいんだよ!!」
「行きましょう、葉月…」
「葉月、綾波君を困らせては駄目だろう?」
「要人がそう言うならしょうがないな!!」
理事長の言葉で納得した葉月を、私は早足で外へと引っ張った。
「綾波君…分かってるね?」
後ろにそう声をかけられたのは、聞こえないフリをした。