BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: BL/GL小説集 ( No.376 )
- 日時: 2013/09/21 21:40
- 名前: 黒猫ミシェル (ID: IcK/upD1)
【人間の血など誰が飲むか】吸血鬼×吸血鬼
嗚々、今日の気分は最悪だ。
それも全ては、これから始まる授業のせいだと言える。
やけに機嫌の良い先生が口を開いた。
「はい皆さん。今日は人間の血を飲み比べてみましょう」
途端歓声が教室中に沸き起こる。
それもそうだろう。
皆はこの授業を、何より心待ちしていたのだから。
吸血鬼にとって人間の血というのは主食でありご馳走だ。
人間でいう…キャビア的な?
だが
「処女の女の子の血、熟女の血、童貞の男の子の血、デブの血等…血には様々な種類があります」
俺は
「今日はデブの男の血とデブの女の血を飲み比べてみましょう」
血が
「今から皆さんに配るので、飲んでみてください」
の、め、な、い。
「えーせんせー!」
詳しくは飲め無い訳じゃないが。
「何ですか、セツ君」
ここでは絶対に飲めない。
「俺ってばァー若い男の血しか飲めないんですけどォー」
ていうか、飲む訳にはいかない。
「文句をいわない!
…セツ君には特別に、ババアとジジイの血の飲み比べをしてもらいましょうかねぇ」
「ゲッ…そりゃないよォー」
教室が笑の渦に包まれた。
クラスのムードメーカーであるセツは、クラスの人気者である。
まぁ、どうでも良い情報だが。
「ささ、早く飲んで下さい」
「…チィ」
またクスクスとざわめき立つが、先生の人睨みで静かになった。
「人間の血は、全く同じ味、という事はありません。
適当に書いているかいないかは、先生には分かります。
それぞれ最初に少量飲んでますからね。
ちゃんと…書いて下さいね?」
つまり、適当に書いた場合それ相応のお仕置きを受けると。
デブの血をいくら飲みたくなくても、飲まなくちゃいけなくなった訳だ。
でも俺は
「先生」
「何ですか、ラキさん」
「俺、血飲みたくないです」
シーンと教室が静まり返った。
これもそれも俺の発言のせいだろう。
「…優等生のラキさんの口から、そんな言葉が出るとは思いませんでしたね」
失望の顔。
これで俺が今まで作り上げて来た優等生としての立場は、崩れ去った。
まぁ、これもどうでも良い。
問題なのは
「飲みたくないものは、飲みたくないんです」
「…」
どうやってこの難題を回避するかだ。
「理由は何ですか?」
「俺、人間の血アレルギー何で」
その場の空気が固まる。
その暫くの沈黙を破ったのが、ラキだった。
「せーんせ」
「何ですか?」
「アレルギーならァしょうがないじゃァん?」
「…」
先生がセツを睨んだ。
「まーまァ。そんな睨まないでェ?」
「吸血鬼には、そもそも人間の血アレルギー何てありません」
当たり前だわな。
じゃなきゃ死んじまうわwww
「うん、知ってるよォ?」
「庇うんですか?」
「ううん、そんなんじゃないよーォ」
違うのか。
庇ってくれるのかと思ったよ。
「俺がぁ、飲ましてきてあげるよー?」
「飲まして?」
「そぉ。先生より、生徒同士の方が何かと良いでしょー?」
何も良くないんだが。
「ね、せんせ?俺に任せてよぉ」
「…分かりました。別に無理に飲ます事はないんですが」
じゃぁ飲まなくて良いじゃないか。
「ラキ君には期待しているんですよ。ちゃんと比べて欲しい」
「んじゃ、せんせー俺ラキと部屋行ってくるよー」
俺はセツに手を引かれて教室を出た。
向かうのは…セツの部屋か?
「オイ、セツ…さん?俺は飲みたくないんだ」
「何でェー?」
「お前には関係ない」
その場の温度が、下がった。
