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Re: BL小説【幼馴染シリーズ】更新! ( No.412 )
日時: 2014/04/20 13:57
名前: 黒猫ミシェル (ID: jP/CIWxs)

【ヤンデレ執事と主人】

執事視点

私には昔から執着というものがありませんでした。
生きることにも、人間の五代欲にさえ。
本当にどうでも良かった。
そんな私が、あなたを見つけたのはまさに運命。
裏路地で倒れていた私を、たまたま通りかがったあなたが拾ってくれた。
あなたのそのお顔を見た瞬間、私は。


恋に落ちたのです。

「良いですか、ご主人様。ご主人様には敵が多いのですから。誰も信用してはいけませんよ。私が大丈夫だと判断した人なら、少しだけ信用してください」

「分かった!」

ニコリと、まるで大輪の花のように綻ぶご主人様。
そのお顔を見れるだけで、私はとても熱くなります。身体が。

「ん..っいい、ですか、ごじゅじん様っ...こんな、ことっ私以外の誰にもして、もさせてもいけませんよっ?私だから、きもちっくて、感じるんです」

「あぁっ、んっ、んんっあ、ぁっ」

頬を紅潮させ、淫らに喘ぐご主人様は素敵だ。
世界で一番可愛らしく、美しい。

「ねぇ、梓」

「何ですか、ご主人様?」

「梓は僕に誰も信用しちゃダメっていうけど、梓のことも..なの?」

ああ、そう。
このご主人様は少し頭が弱い。
だがそれさえも愛しく思えてしまう。

「ご主人様。ご主人様は、私のことを、お疑いになりますか?信じられませんか?」

「...」

黙り込むご主人様に、ツキリと何かが痛んだ。
いくら無知なご主人さまとはいえ、私が騙していることに気付いたのだろうか。
主従関係で、普通はセックスなどしない。
当たり前だ。
私が選んだ人間しか信用しちゃいけないだなんで、そんなのいい加減もいいところだ。

「梓は..」

「はい」

小さなお口をあけるご主人様に、ドキドキと心臓が煩くなった。
はじめてのことに、少し戸惑う。
ご主人様がなにをおっしゃるのか、聞きたいけど聞きたくない。
もし否定的な言葉だったらどうしようか。
そんなことが頭をよぎる。
大丈夫。
もし、そんなことがあったら。
あったら..どうしようか。
喉をおつぶしして..喋れなくしてしまおうか。
私を否定するご主人様なんて嫌だ。
可愛らしい声が聞こえなくなるのは悲しいが仕方ない。

「あの、ね」

「..はい」

目は、正直だ。
ゆらゆら揺れ動くご主人様の目。
真っ茶色のそのくりくりの目は、潰そう。
この目に、拒絶されたら。嫌悪されたら。
私はご主人様を許せない。
殺してしまうかもしれに。
それはあってはならない。
だから、潰してしまおう。麻酔をかけて。痛みなどないように。

「僕は」

「は、い」

もし私から逃げようとするならば足の腱を切ってしまおう。
切断してもいい。
腕も切ってしまおう。
それでもご主人様のお可愛らしさは失われない。
ミロのヴィーナスのように、より芸術的に、蠱惑的になることだろう。

「僕は梓のことね、とっても大好きだよっ!!」

「ご主人様..//」

生まれて初めて頬をそめた。

「僕のことたっくさん気持ちよくしてくれるし、何でもしてくれるし、教えてくれるし!!だから大好きっ」

「..ぁ」

そ れ は————