BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 125円の噺 【よろず短編集】 ( No.25 )
日時: 2012/08/30 14:23
名前: ゆいむ ◆xFvCQGVyfI (ID: smQzDzj0)
プロフ: はじめてぇーのーきくろぉーこっれっはっきくろぉー




「く、」


 すか、と掌が夜空を掴んだ。
 さっきまでぎゅうっと、俗に言う恋人繋ぎというやつをしていた白い手は、指先をふわりと伸ばしたまま、夜空に漂っている。白い魚のようだった。
 身体を上に向けて、あおむけの姿勢で宙に放り出されている黒子っちは、綺麗な空色の瞳に星を写していた。その瞳を少しだけ細めて、——わらっていた。
 黒子っちの唇が動く。き、え、い? いやこれは、き、れ、い?


「ろこっちいぃぃいいいぃいいい!!!」


 次の瞬間に、他ならぬオレ自身の絶叫が響いて、それで、黒子っちは、





◆投身アストロラーベ
 (たった数刻の天文台)