BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

ノルアイ小説に挑戦してみるよ企画:『一方通行で複雑で』 ( No.5 )
日時: 2012/03/27 20:56
名前: 舞裕 (ID: TaF97fNV)

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そう願いながら、服を着て窓を開けた。
まだ少し薄暗い空が映る窓に、自分の顔が映った。
酷い寝癖だ。

(あ、これは直さなきゃ)

とりあえず洗面所にでも行ってみるかと、自室のドアを開けた時に、何時ものあの慣れ親しんだやり取りが聞こえてきた。

「ノルー、そんな事言ってると折檻すっぞー」

「うるせぇ、そしてあんこうぜぇ」

何時もの、やり取りが。

「・・・・・・・・・」つい、ドアノブを握っていた手が止まる。まるで手が『こんなところ行きたくない。ココから動かないから』と、拒否反応を起こすかのように。

(またあの2人・・・・・・)少々呆れて見せるも、心中では気持ちは逆だった。
何故ノルウ
ェーとデンマークが朝からあんなに仲がいいのか。
どうしてそのやり取りが自分に向けてでないのか。
そして—————————自分はまだノルウェーにあの呼び方をしてやれないのか。

これが独占欲だって、自分では分かっているのかどうか分からない。いや、分かりたくない。
ノルウェーがただ、デンマークと普通に話している(言い争っている)だけで。
こんな自分勝手な、意味不明な独占欲が芽生えている事が。

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