BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 神様、それはあまりにも不公平です。 ( No.114 )
日時: 2014/01/02 15:56
名前: 夜藍 (ID: RATzCEO3)
プロフ: あけましておめでとうございます!

第四十三話。



ベッドの下でフィリアーが悶絶し続けているが、僕はそんなのお構いなしにカードをしまうメルレッティに向きなおる。

「メルレッティは、その、僕の事を嫌ってるのか?」
「光様の事を私が嫌うとお思いですか?」
僕の瞳を覗き込みながら彼は続ける。
「光様の事は敬愛しております。優しくて温かくて、少し口は悪いけれど、いい人なのだな、と。」
面と向かって言われるとなんだか恥ずかしくて思わず目を逸らす。そんな僕に、彼は言葉を続けた。
「だからその、お兄様がどう言われていたかは知りませんが…恋とか、そういう浮ついた感情ではございません。」
ぺこりと頭を下げられると、何故だかフラれたような感覚だ。いや僕告白してないけど…何この残念感…

でもまあ、嫌われてないならそれでいいのだ。良かった、と胸を撫で下ろすと、先ほどまで悶絶していたフィリアーが立ち上がった。
「そうだ、メルレッティ!いい知らせがあるぞ!」
ベットの下で喚いていたとは思えないほどの底抜けに明るい声に僕も思わずフィリアーのほうを向く。

「明日か明後日あたりに、こちらにマスケラが来るみたいだぞ!」
…また何か変な奴が来るのかよ、と呆れ返っていた僕とは裏腹に、メルレッティは肩を震わせた。

「お兄様、それは悪い知らせの間違いです…」