BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 神様、それはあまりにも不公平です。 ( No.34 )
日時: 2012/05/08 18:00
名前: 夜藍 (ID: eVWzcu6j)

第十一話。

弁当の時間にもなるとさすがに女子たちも落ち着きを取り戻したようだ。
あれだけアイツに付きまとっていた女子も今は友達とお喋りしながら昼食をとっている。
そう、それでいい女子諸君。見た目に流されちゃダメなんだよ特にこいつは。

僕が頬杖をつきながら片手で弁当箱を開けていると隣に友人の佐久真美琴がやってきた。
名前からも見て取れるように女子だ。このクラスの中でも一、二を争う美少女で、綺麗というよりは可愛らしい顔立ちをしている。
なんで仲良くなったのかはあまり覚えていない。ただ班が同じで気が合いよく喋っていた…という感じな気がする。
いやただ気に食わないのはその後ろにちょこちょことフィリアーが付いて来ていることだ。

「羽生くん、お昼一緒にどう?」
「いいですよ。」
後ろにいるフィリアーが目を丸くした。いや皆さんもお気づきだろうけど…。
「光、お前いつもとキャラが…」
だああああああ!!!!
こんのクソ神様、空気も読めねえのか!
「フィリアーくん、ちょっといいですか?」
フィリアーの手首を引っ張り教室の後ろへ連れて行く。

「なんなんだ光、私の事を猫かぶりだというお前の方が猫かぶりではないか。」
「うるさい…!僕はこの学校内では大人しい子で通ってるの!だから空気を読んで発言を慎め!」
「ほう、あんなほわほわキャラなのか。普段からああなら可愛げがあるものを。」
もうあんまり詰め寄るな!!

フィリアーを押しのけて席に戻ると佐久真が不思議そうな顔をして首を傾げていた。
「何話してたの?」
「いえ、なにもないです。」
僕がニッコリと微笑むその横でフィリアーはニヤニヤと笑っている。
くっそお…また弱み握られた…。