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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 神様、それはあまりにも不公平です。 ( No.62 )
- 日時: 2012/06/07 07:54
- 名前: 夜藍 (ID: eVWzcu6j)
番外編 「あともう1cmの勇気」 三話
何か、切れた。
いや、キレたと言った方が正しいであろうこの状況。
私はその場で地団駄を踏んで、あの忌々しい元カノの前へ姿を現そうと思った…ところに。
「春海ちゃんっ!やめときなって!」
私の動きを小声で制止したのはみゅうちゃんだった。
悠乃も私の腕を掴んで離さない。
「あの人何か色々ヤバいらしいの!気になって様子見に行ったらシンナー吸ってるとこ、アタシら見ちゃったんだもん。」
悠乃が声音を低くして私の腕に入れる力を強くする。
「そうよ…!ここは何も聞かなかったことにして、ね?三吉先輩もあんな人と別れられてよかったじゃないの!」
みゅうちゃんが必死に私を引き留めてとりなす。
この二人のチームプレイと言うか、コンビプレイは本当に素晴らしい。
こうやって暴走しだしそうな私をいつも止めてくれるのはこの二人なのだから。
それに今ここで不祥事を起こしたら私の進学にも影響してくる。まあ、元々頭悪いからいける高校なんて限られてるんだけど。
私は二人に「分かった。」と頷く。
すると二人とも同時にふうーっと息を吐き出した。
安堵したように私を見つめている。
「まあ、三吉先輩にはこれからでもアタックしてけばいいじゃん。最近結構喋れてるんでしょ?」
確かに悠乃の言う通り。私は先輩と帰り道が同じだから話しかけようと思えば話しかけれる。
なのでこの間からよく部活の事で話すようになったのだが…。
今日こんなことがあって、どんな顔して会えばいいのか。
それがわからなかった。
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