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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 神様、それはあまりにも不公平です。 ( No.67 )
- 日時: 2012/06/23 15:04
- 名前: 夜藍 (ID: eVWzcu6j)
- プロフ: 期末テスト…終わった…色んな意味で…
番外編 「夏祭りと私と」 二話。
呟いた唇を、ぐっと閉じる。
別に、こんなの女子同士ならよくあることだ。
誰かをハブにして、そこから溝を広げてグループから追い出していく_________。
傷ついたわけじゃない。
悲しいわけでもない。
ただ、心が急速に冷えていく、そんな感覚。
そのまま私は、人ごみに流されていき、皆の姿は見えなくなった。
___________ここ、どこ…?
気付けば私は、公園の隅の方の暗い場所に来ていた。
一瞬どこかわからなかったのは、やっぱりさっきの出来事のせいだろう。
「…こんな所にいてもしょうがないや。いこっか、な…。」
__________行くって、どこに?
自分の言った言葉が、きゅうっと自分自身を締め付ける。
父さんは私とお母さんを置いて出て行った。
お母さんはそれきり病床について病院暮らし。
泣きながら、謝るお母さんの顔は見たくないのに。
友達も、偽物だった。
私には、帰る場所なんて、ない。
自分だけが、孤独で、不幸みたい。
私だけじゃないのに、辛い思いしてる人なんて。
でも、でも…
目頭が熱くなる。
それをきゅっと着物の裾で私は拭いた。
泣くな、泣くな。
笑う門には福来る、だ!!
笑え、笑え!
ぺちっと自分の頬を叩いた時だった。
「おー、佐久真ー?」
「雨月、くん?」
振り返ると、そこにはクラスメイトの雨月くんがいた。
いつも明るい野球バカ。私は結構好きだ。
性格とか、趣味が一致してるため、話すことも多い。
現に今こうやって自然に話せてるんだし。
雨月くんは、にっこりと笑って私の隣に座った。
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