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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 神様、それはあまりにも不公平です。 ( No.89 )
- 日時: 2013/12/15 17:51
- 名前: 夜藍 (ID: cvsyGb8i)
第二十六話。
「光、ここは絶対ブルーハワイだろう。」
「何言ってんだよ。無難にイチゴとかにしろよ。ってかこれ僕のお金だから僕が決める。」
ブルーハワイがいいと駄々をこねているフィリアーを余所に「イチゴ味でー」と二百円を差し出しながら店員に言う。
数秒もしない内に赤いシロップがかけられたイチゴ味のかき氷が差し出される。
「毎度ありー。」と言う店員に会釈をした後フィリアーを置いていくつもりでスタスタと歩き出した。
「光、脚力で私に勝てると思うなよ?」
スタスタと早足で歩いていた僕を更に早足で追い抜くフィリアー。
お前、脚力あったのか。そんな脚力どこにあったんだよ。っていうか…
「速っ!キモっ!」
「最後は余計だろう、最後は。」
さすがにこの人ごみを早足で、しかも片手にかき氷持ちながら歩くのはしんどくなって来た。かき氷こぼさないように神経行き届かせなきゃいけないし。
…ってあれ。佐久真がいる。
やっぱり一人なのか。
からころ、からころ、と下駄をならしながら下を向いている佐久真に僕は声をかけようか迷った。
だが佐久真が顔を上げたと同時に、自然と声が出た。
「お、佐久真じゃね…あ、いや、佐久真さん。」
「ボロが出てるよ。」
思いっきり、突っ込まれました。
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