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(電車の中)



「好き」
「どーせ誰にでもそーゆーこと言ってんでしょ」
「うわぁ、辛辣」
「もしかしてやましいことが」
「あるわけないだろ」
「………ほんとに？」
「今は淳哉だけ、」
「……イオンのお姉さんに、マガジンの先月の表紙の子に、向かいの女の子は」
「……よく知ってんな」
「ほら見たことか」
「お前なー、男として、あの顔とあの胸とあの匂いをほっとくわけにいかんだろ」
「、眠いの？」
「……あぁ、眠い」
「理性の働かない時こそ本性が」
「今すぐ脱がせていい？」
「訴えますよ」
「本当に愛してるのは、淳哉だけだって」
「それは残念」
「なんてゆえば良かったの」
「なにも言うな……」
「眠いの？」
「だいぶ」
「寝れば？」
「寝たら乗り過ごすでしょ、」
「起こすよ」
「ばか……」
「は？」
「え？」
「会話噛み合ってないけど」
「そーかー」
「………もう寝ろ」
「………」
「………」
「………」
「………」

「………ねぇ」
「起きてたの」

「あいしてる、」


「……どーせ誰にでも、」

「トシのことが好き。世界でいちばん」


ゆるり、甘ったるい幸せ。

「……いま、訴えられてもいいかなって思った」



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小説なんかじゃないですー。。