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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 瓦解するアリスブルー 【BL】 ( No.31 )
- 日時: 2013/04/10 16:23
- 名前: り@ ◆N4FULXO5wE (ID: oBSlWdE9)
「……え」
唇に違和感。
夜勤中の浅い眠りからゆるゆると覚醒する。
こんなとこ触るのは我が恋人か、まぁ三歩譲って同期のあれあたり。
とは思ったのに。
「うわ、起きた」
えーと。
うわ、はこっちなんですけど。
「ほら、絶対起きるって言っただろ」
「全然起きないから、大丈夫かと思ったんだけどね」
そういって、よく見知った顔で、同期のこれから"良くできた人間"と評される彼は、間違いなく女性用のリップを片手に笑う。
にこ、じゃなくてフォローをお願いしたい。
「なにしてんですか、」
人の寝込みを。
「いや、あまりに肌が綺麗だったから、ついね。唇だけかさついてるのはもったいないだろ」
「……そうですか。」
そう曖昧に濁す。
だって、「だろ」に肯定の返事ができるようになったらそれは男として何かが終わると思ってる。
「ま、確かに。……ちょっとじっとしてて、」
「え、」
自分と同じく、肌のことなんて会話にも出ないくらい興味のなかったはずの彼が言う。
まだ眠たくていまいち頭が冴えきっていなかったこともあいまって、言われるままに、落としていた視線をシフトする。
すると顎を指で支えられて、なんかその、どうにも紳士的な仕草に思わずまた、視線を逸らした。
慣れって怖い。
感化って恐ろしい。
あー、
唇を震わす度にぺたぺたとくっついて、蜂蜜の香りが甘ったるい。
//小説に特に意味はない。エテュセのハニーリップエッセンスが欲しくて書いたやつ。。
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