BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re:    瓦解するアリスブルー 【BL】 ( No.40 )
日時: 2013/04/28 19:20
名前: り@ ◆N4FULXO5wE (ID: Qx27qPYR)
プロフ: 「カーニヴァル」[朔平朔]




(…………ねむ、)



背がそう変わらないから、首の横から腕を回して、体重を預ける。
完全に甘えているような格好だ。
それに笑いそうになって、けれどここで笑ってしまってはセンチメンタルもへったくれもない。
然りとばかりに下から腕を伸ばした朔が背を撫でる。


肩越しにぼんやりと校庭に精霊のようにたたずむ桜に視線を向けながら、
彼に体重をあずけた。


「平門が応えてくれるなんて珍しいな。
 燭ちゃんに見つかったらどうするのw」
「悪いか?」
「いや、……じゃ、ほら、唇」
「調子のるな、」


子供っぽく唇を突き出した朔に、平門はやはりつい愉快になってしまって、なんとなく、グラスの端を指で弾いた。

かちんっ、て周波数は高め。


とたんに強まる独特の香り。



「……零れた」
「ほんと何考えてんのお前」


もちろんのこと、過失ではない。
ぶちまけた中身が、じわじわと広がっていく。
それを楽しむように眺めていた平門は、いつのまにか髪の間に差し込まれた朔の指先に気づく。



振り返ると、彼と目が合った。
あ。

なにか。
朔の目の中に少しだけ見えたそれが、一瞬のうちに隠されて何かまでは分からない。





「…………俺のこと、嫌い」








//やることやってても、いちゃいちゃしてなさそうなイメージな朔さんと平門さんに人並なスキンシップしてもらったらいいなっていうかなんというか。。。

Re:    瓦解するアリスブルー 【BL】 ( No.41 )
日時: 2013/04/29 00:08
名前: り@ ◆N4FULXO5wE (ID: CwTdFiZy)
プロフ: 「カーニヴァル」[朔平朔]


まるで聞き分けの良くない女の子みたいな問い、流石の朔は対処法をよく心得ていて。

「いつも好きっていってるだろ」

って、平門の欲しかった答え。


「てかこれ、明日までにおい残るぞー?」
「俺は明日はもう、この世にはいない。ひとりで怒られろ」
「あー、そーでしたね」


しかし女の子には決してしないであろう、やる気のない、声色。
呆れられただろうか。

だけど、今更だろう。





「朔、」




「俺が死んだら、屍体は、桜の樹の下に埋めてくれるか」