BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 瓦解するアリスブルー ( No.72 )
日時: 2013/07/30 23:57
名前: りー ◆N4FULXO5wE (ID: xyOqXR/L)



眞澄×コウ





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あー、疲れた。

サボり魔の上司に押し付けられた書類をようやくやり終えて、凝りかたまった肩ほぐしつつ窓辺に出た。




ざぁぁぁぁぁ………、って。

見渡せば、

もう夕方。
まわり中、夕焼け色に染まってた。


(きれー………)


まるで絵具みたい。

学生のころちょっとやってた水彩画の色味に似てて、あそこがローズマダーでしょ、ウルトラマリンに、あれは、クリムゾンレーキ。大好きだった色ばかりで、懐かしくて、ほっこりする。

また、描いてみようかなぁ、なんて。

きっとあいつも適当にのってくれるだろ。
多分こーゆー趣味っぽいことは彼の病気にもいいんだろうし。絵なら俺だって付き合えるし。


ちょうどいいから、うん。今日帰ったら、描いてみよう。

あいつーーーコウはもう夏休みだから、今ごろ夕飯作って待っててくれてるはず。



ん、、帰ろ。
残りちゃっちゃと終わらせて、早く帰ろう。


(………早く顔みたいし)






よっしゃー………もうひと頑張りだ、って見上げたーーー道路を隔てた向かいの三階立てに、あれ、って思う。

なんかいる。
屋上。
人影?

コンタクトレンズは優秀で、ふとピントを合わせたら、




(あれ、もしかしてコウ?)


それはなんだか見慣れすぎた彼の姿にとても似てるように見えた。


え、なんで、そんなとこに。


ってか、ほんとに………?
コウなの??



嫌な予感に、心臓がきゅっとなる。


多分、ただの恋人だったらこんなに心乱されたりしない。


でも駄目。
あいつはだめ。

理解している脳漿が警鐘を鳴らす。

だって………!




『ばいばい、』

こちらを向いて、言った気がした。



認めたくなくて、
認めざるを得なくて、

息が止まりそうになる。


否定できないほどの、嫌な予感。

どっきんどっきんって、上がりすぎた心拍数が痛い。



(だって、)



だってあいつは……!




ゆらりと、身体が傾いだ。




「待って、コウ………っ!!」




落ちてく。
落ちていく。

羽をもがれたイカロスみたいに、くるくる真っ黒の建物を一直線に落ちていく。


色彩なんて全部消えた。



(あ、あああ、)


下に落ちていく愛しい人に手をのばす。
窓越しのそれは届くはずもなくて、
彼はどんどん手の届かないところへ行ってしまう。



待って。

待って、行かないで!





目が眩む。
ぐらぐらして、走らなきゃと思う足が、動かない。




(ああ神様……!)




(どうか夢で………!)











//


コウが自殺未遂した二年半後の話。

それで、悪夢に魘される眞澄をコウが起こしてあげるのです。
眞澄は、コウが投身自殺するとこ見ちゃってトラウマになってる。
うわぁぁぁぁ、って攻の方が号泣するのが好き。
自分がこんなにお前に依存してるとは思わなかった。
ほんと、馬鹿みたいだ……!
それでコウは、ごめんね、、って泣くのは我慢。
責任とるからね、、って言うの。
後悔とかいろいろぐるぐる。
でも一番辛いのは、眞澄をこんな風に悲しませてしまったこと。
だからもう、抱きしめること以外何も出来ないけど、
でも、ずっと、そばにいるからね。。。




あ、コウは幸い一命をとりとめて、だけど片足切断。
((だって車椅子にときめいちゃうのよ……。

作中のコウの病気は、鬱病とかです。。





ってのが書きたかったんだけど途中で力尽きた。



あとで東京旅行レポートでもしよっかな。
えっと一番感動したのは栃木弁でした……!←