BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 魔法少女まどか☆なのは ( No.23 )
- 日時: 2014/07/21 17:54
- 名前: 千早 (ID: m16n.Ntt)
「……今から一か月後にこの街にワルプルギスの夜が来るわ」
「な、何だって!?」
杏子ちゃんは驚いて手に持ってるポッキーを落とそうになった
「マミさん、ワルプルギスの夜て何でしょうか?」
「誰も倒す事ができないとても強い魔女だと聞いているわ、その魔女が街に現れたらその街の終わりとも言われているわね…」
「そんな魔女がこの街に来るのですか!?」
マミさんは真剣な表情でほむらちゃんの後姿を見つめた
「それでその情報は確かなのかしら?まさかまた私達の事をだまそうと思っているのではないわよね」
「ええ、確かよ、情報のでどこは確かだもの、信じないのは勝手だけれども、その時はワルプルギスの夜に倒されるだけよ、せいぜいそれまでに準備して強くなることね…」
ほむらちゃんは後髪をかきあげると廃工場の出口に歩いて行った、それを見送ったフェイトちゃんがなのはちゃんに近づいてきた
「なのは、黙っていて、ごめん…こんな事を信じてもらえなさそうになかったから」
「うんん、気にしてないよ、それにフェイトちゃんの言う事だったら何でも信じるよ」
「ありがとう…なのは」
フェイトちゃんがうっすらと微笑むとゆっくりなのはちゃんとフェイトちゃんは近づきそのまま抱きしめあった、五分くらいすると離れて、なのはちゃんがはやてちゃんの方に向いた
「はやてちゃんはほむらさんの話を信じているの?」
「そやな、とりあえずノーコメントや」
「はやてちゃん?」
「マミちゃん達の事も考えると軽はずみな発言はマミちゃん達を傷つけるだけやさかい」
「…はやてさんは優しいのね、ありがとう」
マミさんははやてちゃんに近づくと嬉しそうに微笑んだ
「感謝しているのならマミちゃんの胸を揉ましてくれる?」
「駄目に決まってるわよ…はやてさんはやっぱりはやてさんよね」
マミさんは口元を抑えてくすくす笑った
「うん、マミちゃんはやっぱり笑った顔が一番や」
はやてちゃんは満足げに微笑んだ
「大変な事になるみたいですね、でもどんな困難もアインハルトさんだけは私がお守りしますから安心してください」
「ありがとうございます…それでしたらヴィヴィオさんの事は私に守らせてください」
「ありがとうございます、アインハルトさん」
アインハルトちゃんとヴィヴィオちゃんは互いに胸の前で両手を握り締めると嬉しそうに微笑みあった
「魔法少女の末路の話はともかく、ワルプルギスの夜が本当に来るのだったら、それなりに準備をしていた方が良いんじゃないか、マミ?」
「そうね…それは考えていた方が良いかもしれないわね、その時は杏子さんにも、それになのはさん達とそれにもちろんさやかさんにも力を借りる事になると思うわ」
「けっ、仕方がないな、力を貸してやるよ、そのかわりにグリーフシードは山分けだかなな」
「ええ、もちろんそれで手をうつわ」
「その…マミさん、本当に転校生の言っていた通りその強い魔女は来るのでしょうか?どうもあたしは転校生の事が信用できなくて…」
「そうね…さやかさんのいう事もわかるわ、私もほむらさんの事は信用はしてないもの、でも万が一の時の保険みたいなものよ」
マミさん達にほむらちゃんの事を悪く言われて自分の事のように悲しくて俯いた
「まどかさん、大丈夫ですか?辛そうですけれども…」
なのはちゃんが心配そうに覗き込んできた
「うん…大丈夫だよ、心配かけてごめんね、なのはちゃん」
「いえ、謝らないでください、その…まどかさんの気持ちわかります、もしフェイトちゃんがほむらさんと同じ立場だと考えると心が引き裂かれる思いですから…」
「なのはちゃんには私の考える事が筒抜けなんだね、ありがとう、なのはちゃんは本当に良い子だよね」
私はなのはちゃんの気遣いが嬉しくてなのはちゃんを軽く抱きしめた
「ひゃん」
「……」
フェイトちゃんは少し不機嫌そうにで私の裾を引っ張ってきた
「フェイトちゃん、どうしたの?」
「なのはから離れて…」
「なのはちゃんはフェイトちゃんの物だもんね、ごめんね、フェイトちゃん」
「あ、あの、その…」
私はなのはちゃんを離すと顔を真っ赤にして俯いたフェイトちゃんを生暖かく見つめた
「フェイトちゃん、ほむらちゃんの事をお願いね、戦う力が無い私じゃあ、ほむらちゃんの力になれないから…」
「ほむらの事はまかせて…でもまどかが無事で元気にいる事がほむらの救いそのものだと言う事を忘れないで…」
「…ねえ、フェイトちゃん、何でほむらちゃんは私の事だけ特別視するのかな?ついこの間、会ったばかりなのに…それにほむらちゃんとは初めて会った気がしないのと、何か関係があるのかな?」
「理由は知っている、これはほむらから聞いた方が良い…いずれほむらが話してくれるはずだから、私が言えるのはほむらがまどかを大切に思ってるって事だけです」
「私の事を…うん、ならほむらちゃんが話してくれるのを待つことにするね」
「それが良いと思う…」
フェイトちゃんは私からなのはちゃんの方に視線を移した
「なのは、今は一緒にいられないけれども、困っている時はいつでも私を呼んで、何処からでも駆けつけるから…」
「ありがとう、私もフェイトちゃんが困っている時は何処からでも駆けつけるから呼んでね」
「うん、その時はお願い…なのは」
なのはちゃんとフェイトちゃんは見つめあいながら微笑みあった
「それでは私はもう行くね…皆も気を付けて」
フェイトちゃんはなのはちゃん達を見渡すと廃工場の出口に歩いて行った