BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 魔法少女まどか☆なのは ( No.26 )
日時: 2014/08/08 10:59
名前: 千早 (ID: w0ErKUuN)

「ああ…聞こえてるよ、でそこにはやてもいるんだな」
「その声はクロノ君なんか?私はそばにいるで」
「それは良かった、て事はその世界の魔法少女もそばにいるだよね」
「その世界の魔法少女てマミちゃんの事なん?居るで」
「それは好都合だ、実ははやて達が消えて、無限書庫やらでその原因を調べていた時にこの世界の存在を知ってね、しかもその世界に転送された形跡を見つけて何かあるっ思ってね、で分析した結果、次に転送されそうなヴィータにこのロストギアの通信機をを渡したのだけれども、読みが当たって良かったよ、それにはやて達を召喚した張本人にもコンタクトできたしね、だから大体の事情は理解してるつもりだよ、それで、その張本人がはやて達を含めてその街にいる魔法少女達と話がしたいそうだ、だからすまないがみんなを集めて明後日の六時に町はずれにある大きな屋敷に来てくれないだろうか」
「あら、町はずれの大きい屋敷ってあの幽霊屋敷の事かしら?でも今は誰も住んでないはずよ」
「表向きはね、では後の事は頼んだよ、いくらロストギアの通信機だといっても異世界とは長い事は話が出来なくてね、とりあえずこの辺で通信は切らせてもらうよ」
それから男の子の声が通信機から聞こえてくる事はなかった
「でもこの世界に召喚した張本人が解ってワンステップアップや、とりあえず話を聞いてこれからの方針を考えんとな、なのはちゃん達には私から伝えるからまどかちゃん達にはマミちゃんから伝えといてな」
「解ったわ、伝えておくわね」
ヴィータさんがはやてさんの裾を引っ張ってきた
「なあ、はやて、あたし…」
「そやな、ヴィータもマミちゃんのアパートに一緒に住んでいいかな?」
「そうね…はやてさんの家族を外に放りだすわけにもいかないものね、良いわよ、一緒に住みましょう」
「ありがとうな、マミちゃん」
「そんなの良いのよ、はやてさんと私の中じゃない」
「ほら、ヴィータもちゃんとマミちゃんにお礼を言うもんやで」
「…なんで、あたしがこいつにお礼を言わないといけないんだよ」
はやてさんはヴィータの頭に軽く拳骨で殴った
「いたっ!」
「こら、ヴィータ!!世話になるんやったらちゃんとお礼を言うもんやで」
「でもあたしこいつ嫌いだから…」
「でもも、だっても、ないで、お世話になるんやったらお礼を言うもんや、子供みたい我儘は許さんで」
「うっ…ありがとう、えっと…」
「私の名前は巴マミよ」
「ありがとう、マミ」
ヴィータさんは不機嫌そうに私にお礼を言ってくれた
「ちゃんとお礼が言えたな、偉いで、ヴィータ」
「ふん…」
はやてさんはヴィータさんの頭を優しく撫でたそれから二秒くらいしてからヴィータさんのお腹の音が鳴った
「はやて…お腹すいた」
「今すぐ作るで、ついでに今日はヴィータの好きなハンバーグや」
「えっ!本当か!?はやての作るハンバーグは凄く美味しいんだよな」
「マミちゃんも晩御飯はハンバーグで良いか?」
「もちろんいいわよ、でもごめんなさいね、本当は子供に料理を作らせるわけにはいかないのに…」
「そんなの気にせんでええで、料理を作るの好きやから、それに住まわせてもらってんだからおあいこさまや」
はやてさんは三十分くらいで晩御飯を作ると料理をリビングに運んできた
「みんな、お待たせや」
「遅いよ、はやて、あたしはもうお腹ペコペコだよ」
「ごめんな、ヴィータ」
「はやてさん、料理を運ぶの手伝うわね」
「ありがとうな、マミちゃん」
「……」
ヴィータさんははやてさんの裾を引っ張った
「どうしたん、ヴィータ?」
「あたしも料理を運んでやるよ」
「ヴィータも手伝ってくれるんやな、ありがとう、ヴィータ、ヴィータは良い子やな」
はやてさんはヴィータさんの頭を優しく撫でた、するとヴィータさんの顔が赤くなった
「…そんなの当り前だ」
三人で料理とお箸を運ぶとテーブルの席に着いた
「それでは食べようか?いただきますや」
「「いただきます」」
私達は料理を口に運んだ
「う〜〜ん、やっぱりはやての手料理は美味しいぞ、これを食べたら生きてるって気がするぜ」
「本当ね、はやてさんの手料理はプロの料理人級よ」
「もうヴィータもマミちゃんも大げさやな」
はやてさんは珍しく少し顔を赤らめて照れた
「大げさのもんかよ、はやての手料理はそれだけの価値があるんだよ」
「ヴィータさんの言う通りよ、はやてさんの料理はそれだけ美味しいって事よ」
「あはは…そんなに褒められたら少し恥ずかしいな、ヴィータ口の周りにソースがついとるで」
「えっ、何処だよ」
ヴィータさんは自分の腕で口の周りを拭こうとしてはやてさんがヴィータさんの腕を掴んで止めた
「ヴィータはじっとしといて、私が拭いたるから」
はやてさんはポケットからハンカチを出すとハンカチでヴィータさんの口の周りを拭いた
「ん…ありがとう、はやて」
私ははやてさんとヴィータさんの様子が微笑ましくてつい小さく笑った
「くすっ」
「どうしたん、マミちゃん、いきなり笑ったりして?」
はやてさんは不思議そうに首をかしげた
「ごめんなさいね、はやてさんとヴィータさんが母親と娘に見えて何だか微笑ましくてつい笑みがこぼれたのよ」
「そんなに笑うことないやん、でも否定はできへんな、だってなのはちゃん達にも言われた事があるんやで」
「なのはさん達にも?うふふ、それだけはやてさんが母性に包まれてるって事ね」
「そうだと嬉しいわ、私な、ヴィータ達に出会う前は一人だったんや、だからヴィータ達の家族をやれてるって実感できて嬉しいやで」
はやてさんはもくもくと料理を食べているヴィータさんの頭を撫でた
「はやてさんにそんな過去があったのね…はやてさん、今は幸せ?」
「幸せやで、こんな私に申し訳がないくらいにな」
「はやてさんが幸せなら良かったわ」
「でもこのままでいいのかなって思うんや」
「それってどういうことなの?」
「私な、昔、取り返しのつかないことをしたんや、みんなを傷つけて、不幸にしたんや」
「それははやてが悪いわけでではない!!それを言ったらあたし達の方が…」
「ヴィータは何にも悪くないで」
「はやて…」
泣きそうな目ではやてさんを見つめるヴィータさんの頭を優しく撫でた
「はやてさんの過去がどうだったかは知らないわ、でも今のはやてさんを見ていたらそれが仕方がなかった事だという事だけは理解できるわ、だって私には今のはやてさんが全てだもの」
「マミちゃんはやっぱり優しいな、ありがとうな、マミちゃんの言葉で少し気が楽になったで」
「それなら良かったわ」
私は話を締めくくるように一回手を叩いた
「話はこれくらいにしてご飯を食べてしまいましょう、せっかく作ってくれたはやてさんの手料理は冷めるわ」
それから私達はもくもくと料理を食べた、次の日、クロノさんの伝言はまどかさんとさやかさんに伝えた、ほむらさんにはまどかさんが伝えてくれた、杏子さんにはほむらさんが伝えてくれた、そして約束の日に町はずれの屋敷に向かった
その時の私は全てに絶望する出来事が起こるとは思ってもなかった
〜つづく〜