BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 作品集、ミンキーモモ、あります ( No.138 )
- 日時: 2015/01/03 16:29
- 名前: 千早 (ID: 2v9NroYJ)
「今日のライブは、絶対成功させよう!エイエイオーー!!」
「「「「「エイエイオーーー!!」」」」」
「ねえ、いちご、美月さんとはまだ連絡を取れないの?」
「うん、美月さんは、ライブの事を知ってると思うんだけれども、来てくれるかどうかまでは解らないよ…」
「そうなんだ…」
私の携帯のメールの受信音が鳴ったので、携帯を開いてメールを確認するとあかりちゃんからのメールだった。メールには『絶対神崎先輩を探して連れてきます、だから星宮先輩は予定通りにライブをしていてください。必ず美月さんに思いを伝えてください。』と書かれていた
「あかりちゃん、ありがとう…」
「メールは、あかりちゃんからだったの?」
「うん、あかりちゃんが美月さんを探して連れてくるから、安心してライブをしていてくださいって」
「なら今は、あかりちゃんを信じよう、あかりちゃんなら必ず美月さん連れてくるはずだから」
「そうだね」
ラストで使うプレミアドレスがぎりぎり届いたのを除けばプログラムは、順調に進んだ。
そして最後のプログラムの為にステージに立つと客席に美月さんが見えた。
心の中で「あかりちゃんが美月さんを連れてきてくれたんだ…ありがとう、あかりちゃん」と思うと、私は思いを込めて美月さんの為に歌った。
コンサートが終わるとアイドルランキングが美月さんを抜いて一位になるとあおい達が祝福してくれた。しばらくすると美月さんに呼び出された。
「今日は、ご苦労様。」
「お疲れ様です、美月さん」
「いちごの思いを受け取ったよ。私は、アイドルを引っ張って行かないと行けないと思って、トップアイドルである為に色々と努力をしたわ、そして気がついたら高見から自分では降りられなくていたの。もしかしたら誰かにトップの座を奪われたかったかもしれないわね…。でもトップの奪われた相手がいちごで本当に良かったわ」
「美月さん…」
「ねえ、いちご、もう一つの思いも受け取ったわよ」
「すいません、美月さんには迷惑だと思いましたが、このライブで、美月さんに思いをうちあけないと美月さんは何処かに行く気がしましたから…」
「謝らなくていいのよ、いちごの不安の気持ちはわかるもの、それでもいちごの思いの返事はしないといけないわね、ねえ、いちご」
「は、はい!」
「いちご、目を瞑って、そしたら返事を教えるわ」
「解りました、これでいいですか?」
「んっ…」
私は目を瞑ると美月さんは私の口にキスをした
「美、美月さん、今のはいったい!?」
「いちご、今ので、私がいちごを好きだって事を察しなさい。」
「美月さんが私を好きだなんて夢のようです…」
「夢では、ないわよ」
私は、嬉しくて涙を流すと美月さんは私を優しく抱きしめてくれた。私が泣きやむと美月さんは私を離した。
「ねえ、いちご、いちごの歌を聞いたら、アイドルを続けられる気がしてきたわ」
「良かった、アイドルを続けてくれるんですね」
「ええ、でも気を抜いたらトップの座を奪うから覚悟していてよ」
「はい、でも負けません!」
私と美月さんは見つめあった
私は、美月さんとならどんな事でもできる気がする
だって最愛の人と一緒だから
私は、この先、美月さんと一緒に歩いて行こうと思う
(ここら先はあかりの視点に変わります)
私は、神崎先輩と星宮先輩の行く末が心配で、神崎先輩と星宮先輩の後をついて行った
でも心配をよそに神崎先輩と星宮先輩は上手くいったみたいだった
「星宮先輩、本当に良かったですね…」
私はこれ以上覗き見をするが悪くて去ろうとした
「待ちなさい、あかり、あなたにも話があるのよ」
「えっ、神崎先輩、気づいてたんですか!?」
私は申し訳なさそうに神崎先輩達の元に近づいた
「その…すいません、覗き見するつもりではなかったんです、星宮先輩が心配で…」
「私もいちごもあかりが覗いてるのは気づいてたから、謝る必要はないのよ。あかりには私達の行く末を知る権利はある物、だからわざと見過ごしていたのよ。」
「そうなのですか!?すいません…」
「あかりにはお礼を言わないといけないわね、あかりに連れてきてくれなかったら、いちごの思いにも気づかなかったもの。でもあかりは優しいわね。あかりもいちごの事が好きなのに、私の為に動いてくれたものね。」
「そ、それは…はっ!あ、あの、星宮先輩、違うんです!」
「落ちつて、あかりちゃん。この前、あおいとあかりちゃんが話しているのを聞いてしまったから、二人の気持ちは知っていたのよ。だから私は、二人の気持ちをないがしろにして、私だけ幸せになれなくて、美月さんに気持ちを告白するのをやめようかと思ったんだけれでども、でもあおいに、あおいとあかりちゃんの思いを聞かされて、美月さんに思いを告白する事にしたんだよ」
「そうだったんですね…」
「だからあかりちゃんに、ごめんなさいや懺悔の言葉を言うのは、少し違うと思うんだよ。だからお礼が、言いたいんだ。私を好きになってくれてありがとう。私は、あかりちゃんの思いのおかげで美月さんに告白できたんだよ。だからお礼が言いたいんだよ。ありがとう、あかりちゃん。」
星宮先輩は、嬉しそうに微笑んでくれた
「星宮先輩…私、星宮先輩を好きになれて良かったです。今までありがとうございました。」
「うん、どういたしまして。それからあかりちゃんには、これを受け取ってもらいたいんだ。」
星宮先輩は、コンサートで使ったシルバーマイクを私に渡してくれた
「星宮先輩、こんな大切な物、私は、受け取れません!」
「うんん、あかりちゃんに受け取ってほしいんだ、だってこれは私のアイドルの思いがこもってるから、だからぜひ、あかりちゃんに受け取ってほしいんだ。その代わりに、凄く時間がかかっても、ゆっくりでもいいから私のいる所まで上がっていらっしゃい。」
私は、星宮先輩からマイクを受け取った
「わかりました、必ず、星宮先輩の立っている所まで行きます、だから待っていてください!」
「うん、あかりちゃんの事を、楽しみに待ってるからね。」
「それじゃあ、そろそろ皆の所に戻ろう、あんまり遅いと皆が心配するわよ」
「はい」
私は、神崎先輩と星宮先輩の後を追って、打ち上げ会場に戻った。
私の恋は、失恋で終わったけれども、でも好きになった相手が星宮先輩で良かったと心の底から思った。
〜終わり〜