BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 作品集9月26日響け!ユーフォニアムを投稿 ( No.172 )
日時: 2019/12/09 16:28
名前: 千早 (ID: vokdlDRO)

「うぅ……そんなに素っ気なく返して強者のゆとりって奴なの!?
まあ、実際に麗奈の演奏に全然勝てないんだけれどね……」

久美子は、私の態度を見て落ち込んだように俯いた。

「何を言っているの。
久美子の演奏も魅力的よ……」

私は、久美子の落ち込みがかわいそうに思えた。
だから久美子に聞こえるか聞こえないかの声で久美子の演奏が魅力的な事を呟いた。

「ありがとう、麗奈。
私に気を使ってくれたんだよね。
よし!
いつか麗奈に負けないくらい凄い演奏ができるようになるからね!」

久美子は、私の久美子の演奏が魅力的って言葉を聞いて私が気を使ったと思い困ったように苦笑いを浮かべた。
そして気合いを入れるように久美子が自分のほっぺたを少しだけ強めに叩いた。
すると久美子が自分のほっぺたを叩いたパーンと良い音が響いた。
すぐに右手の人差し指を私の方に向けて私よりも上手くなる宣言をした。

「それは、楽しみにしているわね……」

私は、誰かに面と向かってライバル発言をされた事がなった。
でも初めてライバル宣言をした久美子の事が不思議と嫌な気がしなかった。
むしろ久美子が私ぐらいの演奏ができるようになるのが楽しみでしかたがなかった。
だから自然と笑みが浮かべた。

「何さ、それが強者の余裕って奴なのね!」

久美子は、私の演奏ができるようにならないと勝手に勘違いをしてほっぺたを膨らませて怒った。
こうして久美子との奇妙な関係が出来上がった。
私と久美子は、話すけれども特に大仲良しってわけでなかった。
そして中学三年生の最後に部活のグラスバンド部で参加する大会の県予選がおこなわれた。
私は、自分の最高の演奏ができて確かな手応えを感じた。
でもダメ金だった。
私は、落ち込んで俯いて泣いていると久美子が話し掛けてきた。

「良かったね、麗奈。
金賞だよ」

久美子は、私の背中を擦りながら金賞で良かったことの述べた。

「良いわけないでしょう!
金は、金でもダメ金なんだよ!」

私は、全国に行けない事が悔しくて涙を流して久美子を睨んだ。

「えっ、本当に全国に行けると思っていたの?」

久美子が真顔でキョトンとしながら全国に行けるわけないと伝えた。
私は、久美子の言葉に驚いて目を大きく開いて見つめた。
久美子は、私の態度と発言にしまったと思い自分の口元を押さえた。
久美子とは、この出来事をきっかけで話さなくなった。
でも私は、このきっかけで久美子の事が嫌いになったと言われるとそうでなかった。
むしろ良い子ちゃんの下に隠れた悪い子の久美子の性格を引きずり出したくなった。
そんなある日、お父さんに進路の相談をするためにお父さんの部屋を尋ねた。

『滝君、久しぶりだね。
結局決めてくれたんだよね』

お父さんは、誰かと電話していた。
そして電話の相手のことを滝君って呼んでいた。

「えっ、滝君ってもしかして私に練習のアドバイスをくれた滝さんのことなの!?」

私は、お父さんの電話の相手が滝さんだと解るとお父さんの部屋のドアに耳を当てて話すことを聞き逃さなさそうにした。

「そうか……君が音楽業界から退いたと聞いた時は、残念に思えたよ。
でも今は廃れているとはいえ、昔の強豪高の北宇治高校のブラスバンドの指導者になってくれるのは、嬉しいよ。
僕も北宇治高校のブラスバンドに入部していた身としては、これ程嬉しいことがないよ」

お父さんは、息を荒くしながら滝さんが北宇治高校のブラスバンドのコーチをすることを話した。

「北宇治高校のブラスバンドに入部したらまた滝さんの指導を受けられるの!?
その高校だったら私の成績ならば余裕で入学できるはずよね……
また滝さんの指導が受けられる!」

私は、滝さんの指導が受けられると思い軽くガッツポーズを決めた。
でも高校で運命的な再開をした。
私は、高校に入学をするとブラスバンド部に入部するために音楽室に向かった。
音楽室には、ブラスバンド部の部員と新入部員がいた。
新入部員の中に久美子の姿があった。
私が久美子の側を通ると久美子は、私がこの学校にいる事に驚いて変な声を出した。
私は、その久美子の様子が可笑しくて笑いをこらえるのに苦労した。
そして花火大会が近づいた時に私と久美子の関係が発展する出来事が起きた。
私が廊下を歩いていると誰かに手を握られた。

「ごめんね、私は、この子と花火大会に行くから行けないよ!」

声をした方を向くと私の手を掴んだ久美子と秀一が立っていた。

「それは、本当か?」

秀一に久美子の言った事は、本当なのか質問をしてきた。
横で久美子が話を合わせてくれって目で合図をしていた。

「ええ、本当よ……」

私は、久美子に話を合わせる事にした。

「ふ〜〜ん、そうかよ。
それは、悪かったな」

秀一は、私と久美子を見渡すと納得がいかなそうにその場を離れて行った。

「ありがとう、麗奈、助かったよ」

久美子は、両手を合わせてお礼を言った。

「それで何処にするの?」

私は、久美子の反応を確める為に花火大会の待ち合わせは、何処にするのか質問をした。

「えっ、何処にって何が?」

久美子は、私の言った意味が解らないみたいでキョトンとした。

「花火大会に行くのでしょう」

私は、私との花火大会が秀一の誘いを断る為の嘘だと解っていた。
でもわざと意地悪に久美子に花火大会の待ち合わせ場所の事だと指摘をした。

「えっ?ああ、その事ね。
それならば駅前に夜の六時でお願いね」

久美子は、今さら私と花火大会に行くのが嘘だと言えなくて待ち合わせ場所を伝えた。

「解ったわ、駅前に夜の六時ね」

私は、久美子に要件を伝えた。それから私と久美子は、すぐに別れた。
花火大会当日着物に着替えると待ち合わせ場所に向かった。
しばらく久美子を待ち合わせ場所で待っていた。
すると久美子が着物姿で早歩きで急いで近づいてきた。

「ごめん、麗奈、遅くなったよ!」

久美子は、息をきらしながら両手を合わせて遅れた事を謝った。

「別に怒っていないわよ。
一時間も待ってないわよ……」

私は、いつも通りに無表情でたんたんと言葉を返した。

「あわわ〜〜本当にごめん、麗奈!
あれ、でも待ち合わせ時間は、六時だったよね……
もしかして麗奈、待ち合わせ30分前から待っていてくれたの?」

久美子は、両手を合わせて何回も謝った。
でも私が待ち合わせ30分前から待ち合わせ場所に待っていた事に気がついてその事を質問をした。

「そうね……どうだったかしら?
早く行かないと花火大会が始まるわよ……」

私は、待ち時間を誤魔化すようにすぐに歩き始めた。

「あっ、待ってよ、麗奈!」

久美子は、私の後を追いかけて私の手を握り締めて私の顔を見てにっこりと笑った。
私は、照りくさそうにほんのり顔を赤らめた。
私は、花火大会会場に向かわないでいつも楽器の練習をしている街を見渡せる丘に向かった。

「は〜〜は〜〜やっと着いたよ……
まったく麗奈ったらこんなにも歩かせる事ないでしょう」

久美子は、街を見渡せる丘の公園のベンチに座るとベンチに両手を当てて息を整えた。

「久美子は、体力が無さすぎよ。
演奏には、体力が必要よ。
体力作りのために私と一緒にマラソンをする……?」

私は、久美子の情けない様子にため息を吐いてマラソンをするのかするのか質問をした。

「うへ〜〜マラソン!?
そんなの無理だよ。
だって早起きしないといけないんでしょう。
今よりも早起きなんか無理だよ〜〜」

久美子は、私のマラソンって言葉を聞いて変な声を出して凄く嫌そうに両手を横に振った。

「そう……それは、残念ね……
ところで久美子って性格が悪いわよね」

私は、少しだけ残念そうに話すと今日の本題を話した。

「えっ、それって私の悪口だよね!?」

久美子は、私の性格が悪いって言葉を聞いて驚いて性格が悪いって悪口な事を指摘をした。

「違うわよ。
誉めているのよ。
中学生のブラスバンド部の最後の大会で落ち込んでいる私に本当に全国に行けると思ったのだなんてなかなか言える人は、いないわよ。
その時の私は、悲しい気持ちよりもまずこんな事を言う久美子がどんな事を考えているのか興味が出たの。
だから久美子の良い子で固めた殻を破って性格の悪い久美子を引きずり出して見たくなったのよ」

私は、その当時の事を思い出して口元を押さえてクスクスと笑った。

「だってあの時は、本当にそう思ったんだもん。
てっ私の外の殻を破って怖いんだけれども!?」

久美子は、小声でボソリと呟いて私の言っている意味を理解できて驚いて声をあげた。

「クスッそう言うところよ。
やっぱり久美子は、思っていた通りの面白い子よね。
ますます好きになったわ」

私は、久美子の横に座り久美子の手を握り締めて愛おしそうに久美子を見つめた。

「なんだか言いくるめられた気がするんだけれども……
まあ、良いや。
麗奈の笑顔を見たらどうでも良くなったよ」

久美子は、納得の行かないように呟くと私の笑顔を見るとどうでも良くなったようで満面な笑顔を浮かべた。
それからすぐに花火の打ち上げが始まり久美子と私は互いの手を繋いで花火を見上げた。
それから時間が過ぎて県大会で金賞を取って全国大会に出場した。
でも全国大会では、惜しくも銅賞で終わった。
私と久美子は、来年こそ全国で金賞を取る事を誓いあった。
そして私達は、二年生になった。

「麗奈〜〜おはよう〜〜!」

私は、始業式に校門を歩いていると誰かを呼び掛けられて声がした方を振り向いた。
声をした方を振り向くと久美子が大きく手を振りながら近づいてきた。

「おはよう、久美子は、相変わらず元気ね……」

私も久美子にゆっくりと近づいた。

「元気なのは、当たり前だよ。
だって学年が1年上がって2年生の最初の始業式なんだよ。
気分も一新して頑張らないと行けないじゃない。
それに私が2年生って事は、新1年生が部活に入って来るんだよ。
楽しみでしかたがないよ!」

久美子は、私の横に立つとポンと軽く私の肩を叩いて久美子の腕を曲げて新1年生が楽しみな事を伝えた。

「そんな物なのね。
でも新1年生に演奏のレベルに負けて慌てない事ね……」

私は、冷めた眼差しで見つめて1年生の演奏に負けても慌てない事を注意した。

「もう麗奈ったら心配性だね。
さすがにそれは、大丈夫だよ」

久美子は、私の冗談とも言えるアドバイスに右手を軽く振って麗奈が心配しすぎな事を伝えた。
私と麗奈は、クラス分けの発表している正門前の掲示板で自分の組を確認をした。
そしたら久美子と緑と葉月の三人は、いつもと同じクラスだった。
そして嬉しい事に久美子も同じクラスだった。

「凄いよ、麗奈も同じクラスだよ!」

久美子は、今年、私も同じクラスだと解ると嬉しさのあまりに私に抱き着いた。

「同じクラスなだけで喜びすぎよ、久美子……」

私は、久美子に抱き着かれるとほんのり顔が赤らめて同じクラスなだけで喜びすぎだと冷静に指摘をした。
でもなんだか私も久美子と同じクラスが嬉しいようで少しだけ顔がゆるんでいる気がした。
久美子が演奏の事で悩んでいるのに気がついていた。
だから一ヶ月の過ぎた時にいつものように久美子が演奏をしている練習をしている校舎裏に久美子に会いに行った。

「久美子、ちょっと良い……?
最近、何か悩み事をしているみたいね。
どうかしたの?」

私は、久美子の前に立って最近久美子の様子が変な事を指摘した。

「うんん、何でもないよ、麗奈。
私、練習に忙しいからもう良いかな……」

久美子は、演奏が上手くならない気持ちを私に八つ当たりだと解っていてもきつい言葉を私に伝えた。
そして私にきつく当たったのを誤魔化すように私から視線をそらした。

「久美子、少しだけこっちを見て……」

私は、久美子の肩を触り神経な表情で私を見つめた。

「何よ、麗奈……んっ!?」

久美子は、自分の演奏の練習を邪魔をされたのが気分が悪いまま私の方を向いた。
久美子が私の方に振り向いた瞬間に私は、久美子の口にキスをした。

「な、な、な、いきなり何をするのよ!?」

久美子は、いきなり口に私からキスをされるのが驚いて大声を出した。

「久美子、どう気分が落ち着いた……?」

私は、久美子にキスをした事がさも当たり前なように冷静な顔でたんたんと落ち着いたのか質問をした。

「落ち着けるわけないでしよう!
さっきとは、逆に胸がドキドキしていて落ち着かないよ!」

久美子は、顔を真っ赤にして私に逆に落ち着かないって不満を述べた。

「でもさっきよりも余裕ができたはずよ……
悩み事は、新しく入部した1年生の演奏の事よね」

私は、久美子の考えが解っているようにじっと久美子の目を見つめた。
久美子の考えている自分の演奏が新しく入部した1年生に負けていると思った事だと指摘をした。

「麗奈に隠し事ができないよね……
うん、そうだよ。
新しく入ってきた奏ちゃんの演奏が上手すぎてね。
私の演奏と比べると負けているのではないかと思い焦ってね。
焦れば焦るほど演奏が上手く吹けなくなってきてね……
もうジレンマだよ……」

久美子は、辛そうに俯いて私に自分の抱えている悩み事を打ち明けた。

「ねえ、久美子、久しぶりに一緒に演奏をしてみない?
そうね……曲は、あすか先輩からもらった楽譜の響けユーフォーニアムで良い?」

私は、楽器のケースからトランペットを出すと久美子と一緒に演奏をする事を提案した。

「麗奈と一緒に演奏……?
別に良いわよ。
今の私の演奏が麗奈についていけるかわからないよ」

久美子は、ユーフォーニアムを構えて自分の演奏が下手になっているから麗奈の演奏についていけないことを先に述べた。

「それは、構わないわよ。
下手とか気にしないで良いわよ。
久美子は、何も考えないで演奏をして……
私が久美子の演奏に合わせるから……」

私は、トランペットを構えて久美子の演奏に合わせるから久美子が好きなように演奏をする事を伝えた。

「う、うん、解ったよ、麗奈……」

久美子は、小さく頷いて私の言葉にしたがうことを伝えるとユーフォーニアムのマウスピースに口をつけた。
私も久美子の行動に合わせるようにトランペットのマウスピースに口をつけた。
それから私と久美子は、自然と一緒に演奏を始めた。
私の演奏に引っ張られるように久美子も良い演奏ができていた。
気がつくと前の演奏を比べると月とすっぽんなくらい最高の演奏ができた。
久美子が良い演奏をするとそれに答えるように私がもっと良い演奏をした。
久美子は、私にこんな演奏をさせた事が嬉しくて快感に感じて鳥肌がたった。
私と久美子は、演奏が終わると楽器から口を離した。

「嘘みたい……さっきまで全然上手く演奏ができなかったのに……」

久美子は、自分の演奏が自分の演奏でないくらい上手に演奏ができて戸惑ったように呆然とした。

「何を驚いているの……?
久美子ならばこれくらいの演奏ができて当然よ。
久美子は、焦って自分の演奏ができなかっただけよ。
どうせ久美子の事だからもっと完璧にもっと上手にって自分を追い詰めすぎたのでしょう。
そこが久美子の良いところでもあり悪いところでもあるのよ……」

私は、久美子が自分の演奏が上手に演奏できて驚いたのをみて何もおかしくないようにキョトンとして久美子ならばこれくらい演奏できて当たり前な事を伝えた。
 
「うっ……麗奈は、何でもお見通しなんだね。
は〜〜……なんだか細かい事に悩んでいたのが馬鹿みたいだよ。
でもだからって言っていきなりキスをするのどうかと思うよ。
麗奈が常識外れな考えなのは、解っていたけれどもね……」

久美子は、私に的確な指摘をされると私にやっぱりかなわないなって思った。
そして自分の考えていたことが馬鹿らしくなり深くため息を吐いた。
久美子は、すぐに私をじと〜〜と見つめていきなりキスをするのが常識外れだと指摘をした。

「むっ、それは、失礼よ。
誰にもキスをするキス魔みたいに言わないでくれない……?
言っておくけれどもさっきのキスが私のファーストキスよ。
久美子が好きだから特別にキスをしたのよ……」

私は、久美子の反論を聞いてほんのり顔赤らめてさっきが麗奈のファーストキスだと伝えた。
そして私は、久美子の事が好きだと告白をした。

「えっ、そうだったの?
その……ありがとう、麗奈の気持ちは、凄く嬉しいよ……
私も麗奈の事が好きだったから……」

久美子は、私に告白をされるとかあ〜〜って顔が赤くなった。
そして照れくさそうに微笑んで久美子も私の事が好きだと告白をした。

「ありがとう、久美子……
これで私達は、恋人同士だと思っても良いのよね」

私は、親愛を込めて久美子を見つめた。
そして薄く微笑んで私達が恋人同士だと言うことを確認をした。

「う、うん、もちろん私達は、こ、恋人同士だよ……
でも麗奈は、滝先生の事が好きだと思っていたよ」

久美子は、あらためて久美子と私が恋人同士だと言うのが恥ずかしくて顔を赤らめた。
そして私と久美子が恋人同士だと宣言をした。
ふと私が滝先生の事が好きだと言うことを思い出して私に滝先生の事が好きでないのか質問をした。

「滝先生の事は、好きよ。
でもそれは、音楽の指導者としての滝先生を尊敬しているだけよ。
前から何回も言っていたはずよ……」

私は、じと〜〜と私を見つめて滝先生は、音楽の指導者として尊敬しているだけだと何回も言った事を指摘した。

「うっ……それは、そうだけれども……てっきり恥ずかしくて本当の事を言えないだけだと思っていたよ……」

久美子は、私の言葉を思い出して自分のほっぺたを右手の人差し指で触り恥ずかしくて本当の事が言えないだけだと思っていた事を伝えた。

「やっぱりそうだったのね。
久美子って勝手に勘違いする事が多いわよね……」

私は、攻めるようにじと〜〜と私を見つめて私は、勘違いが多いことを指摘した。

「それは、ごめんって……
悪いと思っているよ。
そのお詫びに麗奈の言うことを何でも1回だけ命令を聞くから許してよ」

久美子は、両手を合わせて私に謝り私の命令を1回聞くことを約束をした。

「……本当に何でも命令を聞いてくれるのよね?」

私は、意味ありげに少しだけ不気味に微笑んだ。

「うっ……何でも言うことを聞くよ。
でも私のできる事にしてよね」

久美子は、私の少しだけ不気味な笑みを見て少しだけ麗奈から距離をとるように後ろに下がった。
久美子は、何でも言うことを聞くけれども久美子のできる事にしてほしい事をお願いをした。

「そうね……どうしようかな……
それならば今度は、久美子から私にキスをしてくれない?」

私は、久美子のできる事にしてほしいって言葉を聞いて口元を押さえて真剣に悩むように考え込んだ。
私は、久美子のほっぺたを触り色っぽく微笑んで久美子からキスをする事を命令をした。

「えっ、私から麗奈にキスをするの!?」

久美子は、私のお願いがキスだと解り驚いたように大声を出して驚いた。

「あら、何でも言うことを聞いてくれるんでしょう。
今更無理だと言わないわよね……」

私は、驚いた久美子の態度を見て怖いくらいにこやかに微笑んで久美子に近寄り約束をまもることを強制させた。

「うっ……解っているよ。
私の言葉に嘘は、ないよ。
麗奈にキスをしようじゃない!」

久美子は、むきになり私を床に押し倒した。

「きゃっ!?
久、久美子……?」

私は、久美子に押し倒さられると純心の乙女のような可愛らしい悲鳴をあげた。
そしてびっくりしたように目をうるわせて私を見つめていた。

「私を誘惑した麗奈がいけないんだからね……」

久美子は、私の口に自分の口を近づけてキスをした。

「んんっ……れ……んっ……いな……う………んんんっ……」

久美子は、私を求めるように激しくキスをした。

「んっ……くみ……んんっ……こ……う……んんっ……」

私は、久美子に激しくキスをされるとあまりにも激しかったために苦しそうに目をうるわせて涙目になった。

「んんっ……れい……んっ……な……う……んんんっ……」

久美子は、私の苦しそうなうるわせた瞳に何か目覚める感覚がしてさらに激しく私にキスをした。

「やっ……んんっ……く……んっ……み……こ……う……んんんっ……」

私は、あまりにも激しくキスをされたために苦しそうに涙目になりながら久美子の体を押してキスをやめさせようとした。

「んんっ……れ……んんっ……い……んっ……な……う……んんんっ……」

久美子は、目をうるわせて久美子を押してやめさせるのを無視した。
そして私が逃げられないように体をしっかりと抱き締めてさらに激しくキスをした。

「んんっ……もう……んっ……う……んんっ……ん〜〜〜!?」

私は、久美子に激しくキスをされて体力の限界がきて体をふるわせて倒れ込んだ。

「はっ!?ご、ごめん、麗奈が可愛らしくてつい激しくキスをしすぎたよ……」

久美子は、倒れ込んだ私の体をささえて激しくキスをしすぎた事を謝った。

「は〜〜は〜〜……確かに私がキスをしてって命令をしたわよ。
でも激しくキスをしすぎよ……」

私は、久美子に体を支えられてぐったりとしながらじと〜〜と久美子を見つめた。
そしてキスが激しすぎたと指摘をした。

「本当にごめんって麗奈。
でもこれで許してくれるんだよね」

久美子は、私に謝り命令を聞いたから今までのことを許してくれることを確認をした。

「許すも何も初めから怒っていないわよ。
でも久美子がこんなに私を求めてくれるって事は、それだけ私の事が好きなのよね。
そう考えると嬉しいものね……」

私は、嬉しそうにほんのり顔を赤らめて恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべた。

「うぅ……もう麗奈ったら可愛らしいだから!」

久美子は、私の恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべた姿が可愛らしくてたまらず私に抱き着いた。

「きゃっ!?
もう久美子たらいきなり抱き着いたら危ないわよ……」

私は、久美子に抱き着かれると小さく悲鳴をあげた。
でもすぐにしかたがなさそうに苦笑いを浮かべて久美子を抱き締め返してくれた。

「ごめんね、ついいつもと違う麗奈が可愛らしすぎてね」

久美子は、私から離れながら私が可愛らしかったから抱き着いた事を謝った。
私から離れたのと同時くらいに下校時間を知らせるアナウスが鳴り響いた。

「それならば帰ろうか、麗奈?」

久美子は、鞄を持つと私の方を向いて帰る事を述べた。

「ええ、帰りましょう、久美子……」

麗奈が鞄を持つと私と麗奈は、どちらともなく手を握り締めて下校道を歩いた。
私と久美子は、こうして恋人同士になった。
久美子は、私が思っていたよりもとても面白くて魅力的な女の子だった。
久美子の側にいつまで一緒にいられるか解らない。
でも久美子の側にいられる限られた時間を大切にしようと思う。

〜終わり〜