BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 君と僕と、ピンクとグレー。 ( No.27 )
日時: 2013/11/04 08:24
名前: 冬華 ◆tZ.06F0pSY (ID: m0jWhI/b)

<再びジャンアル(できてる前提)、現パロ、インターナショナルスクールな設定で。)>


「Trick or Treatアルミン!お菓子なに持ってきた?」

教室に入ると、すぐにいつものふたりがやってきた。何を隠そう、今日はハロウィン。
みんなで仮装してお菓子を持って学校にくる、そんなわくわくは高校生になってもなくならない。いや、だからこそ、なのかな?

「おはよう2人とも!ふたりは…白雪姫と猟師かぁ! エレンは王子じゃないの?w」
「それでもよかったんだけど……」
「よくねぇ!」

相変わらずふたりはセットの仮装。僕はカバンから昨日作ったパンプキンクッキーやキャンディーをふたりに渡した。動くたびにまとわりつく黒いマントが少し邪魔くさい。

「そんでお前はヴァンパイアかー、ちゃんと歯までつくってあんだなすげぇ」
「あぁそうなんだよね、これ歯にはめてるだけなんだけど。」
「お菓子食べるの大変そう…」
「うわホントだね、そこまで考えてなかった」

そんな風に雑談していたら、教室の奥の方で机に座っているジャンを見つけた。

「あっ、ジャーン!トリックオアトリー、とっ!」

横からどすん、と抱きつくと彼は少しだけ傾いて僕を受け止めた。その短い栗色の髪にほっぺたを寄せる。

「ふふっ おおかみさん耳がとってもちゃーみんぐだねっ」
「……お前はずいぶん立派な犬歯だな…」

ジャンはおおかみらしい。茶色いふさふさの耳が器用に頭につけられている。

「そうでしょー実は僕吸血鬼なのー、 うぇ……なにふるのひゃ」

へらっと笑ったらジャンが僕の口…犬歯あたりの部分を親指で上にぐいっとあげた。

「すげー、ちゃんと生えてるっぽいな」
「だから本物だってば!」
「はいはい」

適当な返事されて、あたまよしよしって。なんなの、僕がそんなに子どもに見える?

「僕小さい子はとっくに卒業してるんだけど」
「いやいや、自分吸血鬼だって言い張るのは大人じゃないと思うけどな」

ふは、ってまた笑われた。ばかにしてるよホント。

「食べちゃうよ?お菓子もくれないし」
「どーぞお好きに、」

にやっと笑われて、悔しいから首筋にかみついてやる。

「ぃでっ ホントに噛みつくかフツー…」
「お好きに、でしょ?お菓子くれないと止めてあげないよ」

かり、鎖骨に噛みついたら髪の毛をきゅっと引っ張られた。

「あた、」
「やめろってばっ、ほら、これ!やるから!」

ジャンてば、耳まで赤くしちゃって。笑ってたら、手を引っ張られて何かを落とされた。
かしゃん、と小さな瓶が手の平に転がる。これは……金平糖?淡い空と太陽のいろ。

「……これ、どうしたの?」
「見つけたから買った。お前みたいじゃねぇ?」

くしゅっと笑って僕のほっぺをぺしゃぺしゃ触るジャン。僕みたいだから買った、って、それはつまり…

「つまり、わざわざ?」
「……いやまぁ、なんつーか…」

ジャンはまたもそもそしゃべって、顔中赤く染めた。なんか、それと同時に自分の顔もじわじわと熱くなってくのを感じる。

「………、ジャンは僕のこと好きだよね…」
「ばっ やめろよ自惚れんなっ…!」

ますます真っ赤になっちゃって。にやにやが止まらない。

「自惚れるよこれは…。 ふふっ ね、ジャン、こっち向いて?」

これ以上なんだっていうんだ、ってやけくそ気味なジャンが正面向いたら、素早く襟をつかんで近づく。

「好き」

がつん、キスしたつもりが犬歯がぶつかってよく分からないことになってしまった。
あれ、今すごくいいところだったはずなんだけどな失敗。瞬間的に広がる鉄の味にふたりで苦笑する。

「今度吸血鬼にどうやってキスするのかインタビューしてくるね……」

君のくれた金平糖で、口直し。



〜Happy Halloween!〜

>>ついでに11月3日はアルミンの誕生日。一日遅刻だけどおめでとう!
ハロウィンはめっちゃ遅刻だね!まぁ許してください話の方向がよく分からんことになりましてw
そしておふたりさん、ここ教室!でも友達に聞いたところインターナショナルスクールは結構すごいところらしいです。