BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 黒バス小説【BL】- 只今『赤高』- ( No.20 )
日時: 2014/01/31 18:11
名前: 侑莉 (ID: hV/zNhkL)


「…で、これからどうするんだ?」


僕は彼に聴いた。


「……ん〜。。そうだねぇ。昨日みたいに語り合うのも面白いけど、」


そこまで言うと、彼は怪しげにニヤリと笑って、言った。





「今日は遊ぼうぜっ!!」




僕はしばらく呆然とした。



——何せ、知り合いと“休日に遊ぶ”なんて初めてのことだったから。


「…え、何をするんだい?」



「んーそうだねぇー……じゃあ、まずは飯を食いにいこ!」


そういうと彼は僕の腕をつかんで走り出した。



「…え、ちょ、いきなりっ……」


図書館の入り口の自動ドアがウィーンと開く。


その隙間を、僕たちは全速力で駆け抜けて行った。



高校生としては平均以上の背丈を持つ僕たちが全速力で走ってるので、それなりに視線も集まる。



いつもはそんなに気にしないんだが——……。



今はなぜか、とても恥ずかしく、そして心躍っていた。




「よし、じゃあここでいい?赤司クン」


そう言って彼が止まったところは、なんと『マジバ』。


テツヤが「バニラシェイクが好き」と言っていた、あの噂のお店だった。


「……別に僕は構わないが、」


「そう、ならきーまりっ!」


そう元気よく彼は言うと、また僕の腕を——今度は優しく——つかんで、店の自動ドアを開けて入って行った。


あまり馴染みのない店の中を僕がキョロキョロしていると、彼は急にハッとした顔になって言った。


「赤司クンってさ、まさかこういうお店初めて?」


「…あ、あぁ。あまり馴染みがないもので」


「あ、そうなんだ。…何かゴメンな?」


結構敏感な方ならしい彼が僕に対して気遣ってくれたのが嬉しかった。


「何がだい?僕だって結構興味を持っていたんだ。逆にありがとう」


僕はそういって微笑みかけた。
彼は少しほっとしたような顔を見せた。


「そうか、なら良かった!それじゃあ、俺が適当に見繕っておくから、先座ってなよ」


彼はそういって、注文受付から遠めの、結構端っこの席を指さした。

別に反抗するところはないので、大人しく歩いていき、そこに腰かける。


そこからは、いろんな景色が広がっていた。


友だちとポテトを分け合っている女子高生たち、仲良くおしゃべりをしているカップル、おいしそうに食べ物を頬張る子どもたち……。


自分が知らないだけで、こういう誰でも気軽に入れるようなお店では、高級レストランとはまた違った“幸せ”があふれているのだな、と実感した。


そして、そのきっかけをくれた彼をじっと見つめてみる。


緑間ほどではないが、とても整った顔立ち。さらさらと艶やかな黒髪。下手をするとすべてを見透かされてしまうような、水色の瞳。

とても陽気な面もありながら、相手を気遣える優しさを持っている彼を見ていると、なぜだか胸の奥が熱い。


こんな感覚、今までなったことはなかった。



……この感覚は、いったい———……?


その考えが、僕の頭の中をぐるぐるとまわって、胸の奥をきゅう、と締め付けた。


——————————


はい、お久しぶりです。

全っぜん更新してませんでしたね。


っていうか今更何ですけど、これ結構「長編」の類に入れた方がいいのかもですね。はい。


というわけで、宜しくお願いします←何が

リクエストもお待ちしております!