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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 黒バス小説【BL】- 只今『赤高』- ( No.29 )
- 日時: 2014/02/26 19:21
- 名前: 侑莉 (ID: hV/zNhkL)
更新するけど超絶短いです。ご了承を……。
————————
「〜〜〜でさ、そん時緑間が……」
「緑間ってさぁ、結構人使いあらくって……」
「でも真ちゃんって本ト努力家で………」
緑間、緑間、緑間………。
彼の口から、何回もそんな言葉が漏れ出た。
その言葉を発するときの、少し表情が和らいだ彼の顔。
天帝の眼を使わなくても分かる。
“———高尾は、緑間が好き”
その事実は、突然俺の目の前に現れた。
彼の口から「緑間」と発せられるたびに、僕の心は締め付けられる。
もうどうしようもなかった。
「……ちょ、ちょっとお手洗いに行って来てもいいかな…?」
「え?あぁうん!待ってる待ってる。行ってらっしゃーい♪」
彼は気遣いに溢れた目線で俺を送り出す。
俺はフラフラしながら何とかお手洗いの洗面所にたどり着く。
鏡で見た自分の顔は、とてもげっそりとしていて、まるで病人のようだった。
———さっき、気づいたのは一つだけじゃない。
………俺は、……俺は————………。
————高尾が、好きだ。
唐突に気づいてしまった。
だからこそ、一緒に気づいてしまった真実から、目をそらさずにはいられなかった。
いつもの自分なら考えられないはずだ。
俺は、おかしくなってる。
「………ハァ、俺は本当に、バカなやつなんだなぁ………」
顔を洗い、持ってきていたハンカチで丁寧に拭うと、次こそは笑って彼の前に行こう、と多少力んでお手洗いを出た。
「悪い高尾くん、待たせた———————………」
その瞬間、俺は凍りついた。
「何でここにいるんだよ、真ちゃん!」
「そっちこそ、今日は用事があるんじゃなかったのか?——高尾」
大きな身長を持て余しながら、彼の前に立ち話しているのは、
——————まぎれもなく、緑間真太郎その人だった。
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