BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

大好きなんだから!  〜3話〜 ( No.46 )
日時: 2014/08/09 14:43
名前: やぢゃ@ぽんたの飼い主 (ID: k9pS0/Ff)

デート当日って、案外どきどきするものだと、改めて感じた。

秋斗自身から誘ったというのもあるが、自分の計画を気に入ってくれるかが不安だった。
あまりにもベタかなと思ったし。

映画行くってところから、ベッタベタだと思う、秋斗的に。
まあ、ふたりとも恋愛映画に興味のあるというわけでもなかったし、ばっちりアクションもの。そこは普通とは違うかなと思ったが。

そのあと昼食をともにして、ちいさい水族館に立ち寄って……。

気づけば、時刻はもう五時近かった。


「……光太、門限へいき? いつも五時でしょ?」

「今日は親いねえし」

「……そっか」


危ない。

いつも「親がいない」と光汰のくちのから出るときは、そういうお誘いであることが多い。
お誘いというには、あまりにも拒否権がなさすぎると思うが。

そっちの意味でとらえて、赤面するところだった。

べつに、そういう意味じゃないだろうに。

それに、いまから……。


「ねえ、光汰」

「なんだ?」


なんでもないことのように振り返った光汰に、秋斗はゆでダコみたく、耳までまっ赤になり、うつむく。

い、言うんだ。言わなきゃはじまんない。

もじもじしながら、なにか言いかけては止めるを繰り返す秋斗。
その行動を疑問に思ったのか、光汰が訊こうとくちを開いたとき、秋斗が意を決したような表情で、ばっと顔を上げた。


「あの……っ、うちに来ない……?」