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〜　Ｒ指定なし　〜





荒れまくっている少年たちを見て、真央まおはため息をつく。


「たまったもんじゃないな。学校でだけならともかく、校外でも暴れられるとなると……」

「まあ、生徒会も処分が大変だよね」


歴史小説を読みながら、雄斗は他人事のように答える。実際、他人事ではあるが。

雄斗の冷たい対応に、真央は苦笑いをこぼした。


「ったく、相変わらずだな、お前は」

「何、結局は他人の話。俺には関係ないだろう」

「気になってるのがひとり、いるんだろ？」


それを言われ、雄斗は黙りこんだ。真央がにやつく。


「ははぁ〜ん、お目当ては宮崎だったか」

「変な風に言うな」

「照れるなって。口外はしないから」


当たり前だ。
というか、されては困る部分もある。

本を閉じると、雄斗は窓の外で暴れまわる少年のなかで、ただひとりを見つめる。

金髪にピアスが見え隠れし、時折犬歯が見える。

宮崎東。愛里まなざと男子高校のなか、同性愛者の間では有名だった。
母子家庭て育ち、いつの間にか荒くれ者にひねくれてしまったという、暗めの過去を持っている。根は優しい、という噂もある。


「勢いあるし、オラオラ系だよな。抱いて欲しい感じ？」

「……………………」


それに関しては、彼はむしろ受けでってほしい。

勢いのある者が勢いをなくし、乱れる姿。

まさに、最高の姿になるだろうと、雄斗は思っていたから。