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- Re: 月島「おまけ短編集」影山「日山縁受け中心」 ( No.137 )
- 日時: 2014/07/11 20:53
- 名前: かおる ◆D7srdkd1KM (ID: YC5nxfFp)
短編そのにじゅうよん
*縁下受け(?)
・>>133の続き
前回のあらすじ!
「子供が生まれないキヨコとコウシが旭さ………、男から種を貰い、育ててみると咲いた花の中から親指サイズの可愛い縁し……、男の子が生まれました。
チカラと名付けられたその子は、ある夜ヒナカエル………カエルのヒナタとカゲヤマに攫われてしまいます!
チカラはどうなってしまうのでしょうか?」
「山口、間違え過ぎ。」
「う……ぅん?」
翌日、チカラは蓮の葉の上で目を覚ましました。
何事だと辺りを見渡すと、同じ蓮の葉の上にカエルが二匹乗っています。
「「おはようございます!!」」
二匹のカエルは同時に挨拶しました。
しかし、生まれてこの方カエル等見たことが無かったチカラは女の子のような悲鳴をあげ、その場に蹲ってしまいました。
「か、カゲヤマ!なんかスゴイ泣かれてるんだけど!?」
「落ち着けヒナタ!とにかく機嫌取れるもの探しに行くぞ!」
ヒナタとカゲヤマはチカラの機嫌を取れそうな物を探しに行きました。
その間もチカラは蓮の葉の上でずっと泣いていました。
すると、鱗がプリン模様の魚が近付いてきました。
「何で泣いてるの……?」
「えぐっ……カエルに攫われ、て、ぐすっ……、帰りたい……。」
「そっか……。」
魚は人相の悪い黒い蝶々を連れてくると、彼の胴体と蓮の葉を蔦で結び、茎を噛みちぎりました。
「クロ、後は宜しく。バイバイ。」
「ありがとう!バイバイ。」
蝶々が蓮の葉を引き続け暫くすると、
「ちょっと休憩させろ。」
と言いました。
蝶々が花の蜜を飲み休憩している間、チカラは大人しく蓮の葉の上で御留守番していました。
その時、喧しい羽音が聞こえたと思うと、チカラの体は宙に浮いていました。
「やぁ、可愛い子だなぁ。」
「え、誰!?」
「俺はオイカワ。君を俺のお嫁さんに決めました!という訳で俺の国に行こう!ね?」
次にチカラを攫ったのは、コガネムシのオイカワでした。
チカラは嫌だ嫌だと抵抗しますが、全く歯が立ちません。
このままでは本当にお嫁さんにされてしまう……!チカラがそう思った時、
「クソオイカワアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
と聞こえたかと思うと、オイカワの顔にバレーボールが直撃。
手を離されチカラは下の花畑に真っ逆さまに落ちてしまいましたが、地面に腰が着く寸前に誰かに受け止められました。
「すまねえな。」
背後からズシャ、と鈍い音がしましたが、チカラは全く気になりませんでした。
助けてくれたのは、これまたコガネムシだったからです。
そのコガネムシはチカラに一礼するとオイカワを引きずり花畑の中へ消えていきました。
その後、チカラは花畑を歩き続けました。
しかし殆ど同じ景色が続き、今何処を歩いているかさえ分からなくなってしまいました。それでも帰る為だ、と自分に言い聞かせ脚を必死に動かします。
夜になると、チカラは遂に倒れてしまいました。
朝から何も食べていなかったし、攫われ続きで精神的にも限界だったのです。
ふと、ぼやける視界に入った木の扉。
チカラは体を引きずり扉の前に来ると必死に扉を叩き、其処で力尽きました。
「どなた〜……って、あわわわ!どどどどうしよう………!?」
続く
〜〜〜〜〜〜〜
あ と が き
まだ続くのか……ヽ(´o`;