BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ハイキューBL ( No.102 )
日時: 2014/08/02 09:31
名前: 鑑識 (ID: xLaEhu2C)

くろだいです。需要あるのかな....









好きなタイプを、聞いてみた。















女の子に興味がないと見せかけて、実はグラビアなんかちゃっかり見てたりすることを俺は知っているから、たまにこんなことを聞いてみたくなる。



そこまで詳しく好みなんてなさそうな、つまり「やさしい」だとか「明るい」程度のことしか言わなそうだけれど、その程度の情報さえ惜しいのだ。


まぁつまり俺は彼のことがそう恋愛的な意味で好きな訳で、希望としては「黒尾みたいなやつ」なんて言ってほしいものなのだけどそれは厳しそうだから、少しでも彼の好みに近づいて一刻も早く心を射止めてしまいたいのである。



プロローグ終わり。









俺からの唐突な質問に、彼はきょとんと目を見開いた。


「好きなタイプ?」


「そうそ、あんまりアンタのそういう話聞かねぇなぁと思って」


「あー、別にそんな意識したことはないな」



なんだつまらん。



じゃあいいやと開きかけた口は、彼の何かを考えるような思い悩むような表情に、すぐさま閉じることとなる。


なんというか、心の中でうーんとかでもなぁとか言ってそうな表情だ。これはこれは。



「あるんだなあるんだな、思い当たることが!」


「うーん、まぁな。あることには、ある」



苦笑、という言葉がよく似合う笑い方で、さりげなく何気なく俺の心を締め付けながら、彼は言う。



「そうだなぁ」



「おう」




「まず性格だな。真っ直ぐで素直で、ひねくれてない奴がいい。腹黒とか論外。あと優しくて、甘えたで、かっこいいってよかはかわいい系」




俺の予想とは裏腹に、平気な顔してつらつらと述べるのは、ことごとく俺の特徴とは正反対で、しかし性格くらいどうとでもしてみせると意気込む俺に、彼はさらなる追い討ちをかけた。




「身長は俺より低い方がいいな。髪型は普通に普通ので、茶髪くらいが好き」





俺は彼より身長が高くて、髪は真っ黒で寝癖だけれど随分特徴的な髪型をしていて。


待って待って。

やべ、泣きそう。




「目はぱっちりしてて若干たれ目の方がいいかな。鼻筋はそうスッキリしてなくてもいい。えーっとそれから、あぁそうそう、巨乳がいいな」




気だるげなつり目ですっと通った鼻でもちろん乳なんて胸板しかなくて、あぁもうなんだってんだ。


あとはなんだろうなぁなんて呟きながら、こちらと目が合った。




きっとかなしいかなしい顔をしているであろう俺と目が合うと、にやりと口元を歪めて、俺を誘惑、してるわけではないのだけどつまりそんな表情で俺を見る。





「あとはー、そうだなぁ。

猫っぽくなくて、いつもニヤニヤしてない奴で頭が良くなくて、スポーツマンシップなんて持ち合わせてないような、努力なんて知りませんみたいな顔してて、とさか頭じゃない、カッコ悪いやつだな」







一息に言い切ってしてやったりな表情を見せた彼は、しかし俺の良くわかんないぞ何言ってんだお前、な雰囲気を察してか、所在なさげに視線をさ迷わせはじめる。



そんな中俺は彼の言葉を噛み砕いていて、つまりなんだ、彼は俺のことが、あぁつまりそういうことなのかという結論に至って肩を落とした。



「おい黒尾」



「なんだよ澤村サン」





もごもごと何かを口にする彼に耳を傾ける。



なになに?




えーと、反対?




なにが、なにに対して反対してんの?
テロでも起こすのか?




半ばヤケ気味にふざけてみせた俺に、彼は唇をとがらせた。











「ばーか!」














なんだお前かわいいな。



茶化した俺に彼は微妙な表情をして、トイレに行くと席を立った。


























うーんこれは、




相当脈ありだな。






















きらいのはんたい
(あんたも相当ひねくれてる)







彼の嫌いなにやけ顔を浮かべながら。

















ちょっと頑張ってみちゃったけど空回りしてる(と思ってる)澤村さんと、女の敵、激にぶ男(に見せかけて楽しんでる)黒尾くんです。うまくかけなかった。

黒尾くんは最初からわかってます。