BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: ハイキューBL ( No.97 )
- 日時: 2014/08/02 23:18
- 名前: 鑑識 (ID: xLaEhu2C)
大←菅です。誰がなんと言おうと菅大。
覚悟を決めた。
何度も何度もシミュレーションを済ませて、色んな場面に対応できるようにして、もちろん、断られた時のことをしっかり考えて。
きっと向こうは明らかにこちらのことをなんとも想っていないから、傷付けてしまうのだろうけど。
ごめんね、ごめん。
耐え切れなかった。
中庭に呼び出して、顔には熱が集まって、発した言葉はやけに震えていて、それで、あいつの顔を見ていることなんてできなくて、俯いたまま言葉を紡いだ。
あぁ、どんな返事が来るのだろう。
笑ってくれたら、いいのだけど。
「な、に、スガ。それ、本気で言ってんの?」
「ごめん、本気で、恋愛的な意味で、好きだ」
ごめんと何度も謝って、なんだかもうなんでもよくなって、顔を上げた。
上げなければよかったと、後悔した。
いや、上げる上げないの問題ではなくて、告白したその行為自体を。
違う、違うんだ大地、俺はお前に、そんな顔をして欲しかったんじゃない。
「ごめ、スガ。おれ、お前のこと友達だと、おもってて、まさかそんな風に思われてるなんてわかってなくて、ほんと、ごめん」
「だいち、ちが、だいちが悪いんじゃなくて」
悪いのは、俺だから。
ごめんごめんとそれこそ狂気に犯されたみたいに、何度も何度も謝られた。
真っ青になった顔を見て、如何にこの想いがアブノーマルな非人道的なものかを再認識して、先程まで熱かった頬が、嘘みたいに冷たくなる。
悪いのはお前じゃないんだよ。
いっそ土下座でもしてしまいそうに、それほどまでに背中を曲げて、もう顔を上げることなんてできないみたいで、でもきっと変わらず真っ青なのであろうことはわかった。
ねぇ、謝らないでよ。
「ね、大地。俺が悪かったから、忘れていいから」
「ごめんな、スガ。おれいっぱいひどいことしてた。ごめんな、ごめん」
あぁもう、声は届かない。
何が覚悟を決めただ。
決めたのは俺の気持ちだけじゃないか。
いや、それだって、精一杯見栄を張って、そんな風に強がったところで、ほら見たことか。
いろいろなシミュレーションだって、その中に最悪のパターンは含まれていたか?
いなかったよな。
笑ってくれるって信じたかったもんな。
まさかこんな、どちらのものとも言えない涙が、地面を濡らすことになるとは思わないよな。
バカだなあ。
彼が好きで、幸せになりたくて告白したのだろ。
目の前に映るのは、なんだよ。
お前がしたことは、彼にどんな幸せを与えたってんだ。
ほら、ご自慢の見栄っ張りで言ってみろよ。
なぁ。
「ごめん、大地」
「ごめんなぁ、スガ」
残酷な真実
(生まれたのはたかいたかい壁)
俺はスガさんが悲しむと幸せになれる性癖のようです。ごめんね。