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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【BL】居候が無駄に可愛い件について。 ( No.25 )
- 日時: 2014/09/19 22:21
- 名前: 優斗 (ID: ???)
初キスはレモンの味では無く、市販の歯みがき粉の味でした。当たり前か。
一人言を呟きながらも今夜もまた広いキッチンの前に立った。食材も今日は休みで買いに行けた。なので少しだけ豪華な物になる。別に、藤堂の為では無い。いや本当。
一方、藤堂の方は罪悪感に満ちた心でドアノブに手を当てて重く閉ざされた扉を開けた。いつもの汚いスニーカーと最近買ったイチゴのクロックスが置かれた殺風景な玄関に高そうな黒い革靴を置く。
「…ただいま…」
小さく呟いた藤堂の声をかきけしたのは恵一の悲鳴だった。
「痛えっ!!」
慌てて駆け寄ると細い指から血を流し包丁を握る彼の姿が。コンロには美味しそうなスープ、グツグツと煮込まれている。
「あっ…藤堂さんっ、ちょ、救急箱!」
「え…えっ?救急箱…」
本棚の上に目を向けるがある気配も無し。
対処法としてはよく母がしていたもの…
「…指くわえろ!」
「無理っす…俺、血だけは…!」
道理で先程からクラクラとしている訳だ。
こうなったらと最終手段に出る。
痛がる恵一の後ろに回り込み指を口で甘咬みした。そこから吸い上げる鉄臭い血は一通りすいとりシンクへ吐き出した。その後から指を冷たい水で洗わせた。
「…あ…ありがとう…ございます…」
溜め息をつき、二階に上がって行った。
まだ出てくる血は多分、恵一の速くなった鼓動のせいだろう。そのぶん、倍速で流れ出た。
おまけ
前田さん(三十路)のあだ名集。
藤堂→ボス
尚江→尚江っち(二十代前半)
軽石→さとぷー(二十代後半)
前田さんは若く見られます。童顔チビ故に。
軽石さんは若く見られます。アホですから。
尚江さんは若く見られます。爽やかすぎて。
こんな印刷会社(事務とか)…ねーよ。
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