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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【BL】居候が無駄に可愛い件について。 ( No.59 )
- 日時: 2014/10/18 20:54
- 名前: 優斗 (ID: bIAXyXLC)
番外編
ある日、母ちゃんが泣いていた。
「育てかたを間違えた。」
私はそうは思わない。
「楓さーん、ちょっといいスかー?」
ネオン街の裏通りにあるゲイバー。
私はこの仕事場を誇りに思い、仲間を誇りに思う。
野太い声の男がハイボールに口をつけて私を呼んだ。優しく包容力のある声は父が居なかった自分に初めて喜びを感じれる声だった。
「てか、楓でいいですって。」
「楓ちゃん。酒、きれてるんだけど。無いの?」
「急に馴れ馴れしくなるな。アンタ。」
ため息混じりに煙草に火をつけ、長い睫毛をバサバサと動かした。彼はまだ新人だ。客が居ないとすぐに煙草を吸い始める。だが、それがいい。
暫くして、彼は私にこう問いかけた。
「…楓ちゃんのお兄ちゃん、元気?」
「うん。オカンと離れてるし。大丈夫や。」
お母さんは、私達を愛し、大切に育ててくれた。
でも、お兄ちゃんが同性愛者と知り、恵一君を嫌ってそれ以降兄の必死の説得によりお母さんだけ引っ越しをすることが決まった。
私は腐女子だ。この事は親には知らせていないがきっと知れば泣いていただろう。
やはり、妄想の世界では同性愛者はとてもキラキラと輝いている。だが、現実で見ればそうではないはずた。偏見を持たれ、様々な方向から責められるだろう。
「…大変だよね…」
「…うん。」
明日から部屋の大掃除、とゲーム!頑張るぜ!
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