BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 黒バス!![R指定なし]高月で人外なう。+青黄 ( No.226 )
日時: 2015/03/10 21:10
名前: 理花 ◆amuOBZI1yA (ID: BKGAQbzV)

気が付いたら1450越えてたですね!最近(私的には)観覧数の伸びが良いんです!!
皆様からしたらスコブル低い観覧数の伸びかもですが…頑張っている方です(汗)

さ、高月頑張りましょうか…

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[伊月side]

高尾の泣きそうな顔を見て、しまったと思った。
質問に対してテンパって勢いのまま告白してしまった訳だが同性であること、一方的な片想いである事、それを良く考えてから行動に移すべきなのだ。




それにしても高尾の様子可笑しくないか?

顔は今にも泣きそうに歪んでいる。
微かな光を頼りに表情を読み取る。そこから分かるのは不安、恐怖、後悔など負の感情だと思う。それでも何処か嬉しそうに見えるのは月明かりのせいか否か。



「ねぇ、」

絞り出されるような彼の声に耳を傾ける。
手を伸ばせば届きそうな距離にいるのに何故か遠い。


「もしさ、自分の愛した人がさ『人間じゃない』って言われてもその人の事を愛していられる?」


俺は一つ頷いて

「愛していられるよ、真実を話してくれたら尚更」

この答えには自信があった。
—彼は『もしも』を話しているのではなく、真実を話している。
何となくそう思う。


「もしさ、好きな人といるためにその人を傷つける結果になるって知ってたらどうする?」


「俺はどちらの側にせよ2人が望む方を選ぶ」



うん、と小さな声が聞こえて安心した。





「俺も伊月サンの事好きなんだ」


嬉しい。
それがこの返事を聞いて1番最初に思った事。
でも、『人間じゃない』とか『傷つける結果』とか話したのは訳がある。


風に流されて消えてしまいそうな彼の腕を握る。
そして生気を感じられない瞳をしっかりと見据える。



「俺は高尾がどんなやつでも嫌いにならないよ!!絶対」




「ありがとう、でもね俺は傷つける事は相手の望んだことであっても絶対に許せないんだ。俺はヴァンパイア。吸血鬼と人間の混血。これ以上伊月サンといるには貴方をヴァンパイアにしなきゃいけない」

「俺はそれで良い」

ここ一番に力を込めて言う。


「何でそんなに…」

「やっと伝えられたのに後悔するなんてイヤなんだ。だから血吸えよ」





挑発するように言うと、高尾が一歩一歩近づいて来る。
あと一歩。


胸が高鳴っているのが自分でも分かる。



首筋の近くで息を吸う音が聞こえて、決心して目を瞑る。








が、噛み付かれた訳では無かった。





リップ音が響いた。



「やっぱ、俺無理です。情けないけど…無理」



消え入りそうな声が聞こえて彼の元に手を伸ばす。



「ありがとう、伊月サン」


風が吹き、前髪が乱れる。













風が止んだ頃には彼の姿は無くて、
最後の言葉とリップ音が耳に残っただけだった。



END
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切ない系(私の場合泣く人はいないが)ばっかりの高月ちゃん。
何時になったら幸せになるんですか、貴方達。

最後は伊月先輩の未来を選んだ高尾ちゃんは人魚姫と同じ選択をしたってことです。
史上最強に意味不かな…