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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 独りぼっちのお話(オリジナル小説) ( No.1 )
- 日時: 2014/12/09 14:58
- 名前: 視力0.1 (ID: KjYpxfgY)
第一話 〜眼科医と盲目〜
俺は眼科医「だった」。
何故だか分からないが、本日をもって市の病院から解雇を告げられた。
アラフォー年齢層がもうすぐの俺にとって、この解雇は死の宣告のようなものだった。
何が原因で解雇になったのか、全く見当もつかない。
が、
俺はもうあの病院では使い物にならないことだけは、よく分かった。
この性格のため、病院でも仕事仲間なんて居らず、頼まれた診療をこなすだけ。
「...そりゃクビになるわなぁ......」
ぽつんと呟いてみたが、吐いた白い息が空に消えていくだけだ。
なんとなしに吐いた言葉だったのだが、上司が俺に解雇を告げる際に言った言葉を思い出してしまった。
『お前は邪魔なんだよ、この病院にとって。』
『お前だけ腕が良くても困るんだよ。』
『失せろ、お前はクビだ。』
『明日から来なくてもいいからな。良かったなあ、楽になって。』
あんなバカみたいな上司に付き合わされて、16年間も働かされていたのかと思うと、嫌悪感しか湧かなかった。
「クソが...」
PM3:08
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