BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【異常性癖・ヤンデレ】叶わぬ想い、残酷な物語を此処に記そう。 ( No.555 )
- 日時: 2015/05/03 15:29
- 名前: 偽善者(テルゼ) (ID: xSZ4hPRP)
久し振りに来てみた。
酷ぇ有り様だが気にしない事にする。
とりあえずまた暫く消えるんで、小説載せとくか…
『依存と独占、満たされない欲求』
シンタローside
『ずっと一緒だ』
俺は、クロハのこの言葉が心底怖かった。
クロハの事が好きだ。
だから
あいつみたいに俺の前から突然消えてしまったりしないだろうか
一緒だと言ったのに
また裏切られたりしないだろうか
そんな事を考えて怖くなる
カノとセトと俺の三人で談笑をしている時の事。
クロハの姿が見当たらず、思わず周りを見渡してその姿を探してしまう。
「クロハさんの事、探してるんすか?」
ふとセトが俺の行動を察し、話を振って来る。
俺は何も答えず俯いてしまったが、其処からクロハと俺の事に話題が移った。
「セトの言う通りなんでしょ?二人とも仲良いもんねぇ、本当」
カノの茶化すような口振りに、かっと頬が熱くなる。
それを見て少し寂しげに微笑むセトと、あからさまに元気のない顔をするカノ。
俺は思わず首をかしげ、怪訝な表情を浮かべる。
「シンタロー君、ちょっと来てくれない?」
すっくと立ち上がり、自室に行こうと促すカノ。
俺は何も考えず、そのままついて行った。
カノの部屋に着くと、すぐに手を掴まれてベッドに押し付けられる。
じたばたしてなんとか振りほどこうとするが、体力もカノに勝てるような力量も足りず、退いて貰う前に此方が疲労を露にしてしまった。
「よけろよ…カノ」
「嫌だ…ッ」
疲れの所為で上がった息の中で告げると、少し声を荒げて拒むカノ。
俺は何故こんな状況に置かれているのか分からなかった。
クロハの事を頭に浮かべ、早く会いたいと強く思ってしまう。
でも俺の目の前に居るのはクロハじゃない。
「好きだよ…シンタロー君。例え君の視線が僕のものじゃなくても……ね」
それが一瞬、何を示すものなのか分からなかった。
だが頭の中で整理と結論を繰り返し、やっとその言葉の意味を理解する。
「はッ…!?おま、ふざけんな…ッ…!!」
抗議の言葉を並べるも、カノはそのまま動こうとせず、まるで猫の狂暴な一面が出たかのような鋭い視線を刺してくる。
恐怖を覚え、次第に大人しくなる俺。
一方のカノは、見計らったかのように俺の首筋に舌を這わせ始めた。
背筋がぞっとする。全くそういう好意を抱かなかった相手にこんな事をされるというのは、こんなにまで気持ちの悪いものなのか。
「やめろ、カノ…ッ…助け……クロハッ…」
「クロハ」という名前を出した途端、カノが先程まで舌を這わせていた場所に、思い切り噛みついた。
血は出なかったものの、深い痕が付き、その箇所が真っ赤に腫れる。
「今のはお仕置きだよ…シンタロー君」
そう言いながら、服を脱がされる。
仕置きというのはどういう事なのか。今の俺にはそのような事を考える余裕など一欠片も無かった。
「やめ、ろッ…退け、今すぐ退け…!!
怖ぇよ…クロハ…ッ…」
「また…またクロハ君の名前出すんだ…ッ!!
いつもいつも…こっちの気も知らないでさ!!」
そんな会話の合間、遂に肌が露になる。
その瞬間、カノは驚愕といった表情を浮かべた。
其処には、歯や爪の痕、刃物で切られたような傷痕が無数にあった。
中にはかさぶたになっていたりなどの真新しいものもある。
何も言わず俯いたまま退くカノ。
そのまま部屋のドアを開けると、少し眩しい位の光が部屋に射し込む。
「落ち着いたらおいでよ…待ってるからさ」
カノはそんな言葉と暗い笑顔を残し、部屋を後にしていった。
俺も服を着直し、カノに付けられた痕が見えないようにジャージの襟を立てて部屋を出た。
それからは特に何もなかった。
クロハも帰って来たし、普通に皆で食事を摂り、普通に風呂に入り、普通に寝る支度を済ませ、普通に部屋に戻った。
だが部屋に戻る…それは自然とクロハと一緒の時間が来る訳で。
心待ちにしていた二人だけの時間。
クロハが俺だけのものになってくれる、特別な時間。
クロハが来ると直ぐ、俺は身を擦り寄せる。
相手は、俺を抱き締める。
そして少し離れ、いつになく乱暴にベッドへと俺を押し付けた。
睨むようなクロハの目。
何故なのか…その答えは直ぐに分かった。
「首筋…誰にやられた」
自分なりに見えないように気を付けていたのだが、クロハにはそのような事通用する筈もなかった。
要するに、相手を侮っていた俺が甘かったのだ。
「カノだ………一緒に来いって言われたからついていったら押し倒されて…怖くなってお前の名前呼んじゃって……そしたら…仕置きだとか言って噛みつかれて……ッ…」
淡々と告げながらも、涙が溢れてしまう。
クロハは俺の頭を優しく撫で、少し悔しそうな顔をしながら言葉を返す。
「カノとセト…前からお前の事、ずっと見てた…
今にも襲いたそうな、熱っぽい視線で…」
そう言い残して耳を食み、首筋へと舌を這わせてカノに痕を付けられた所に唇を当てる。
そして手では俺のモノを触り、それは次第に質量を増していく。
「まさか…カノにもこういう事されたわけじゃねぇだろうな…?」
「ここまで…され、て…ねぇよッ…ん、ぁ…噛まれ、た、だけでッ…ぁ…!」
カノの時とは違うぞくぞくとした感覚。
自分のものだとは思えない程に甘ったるい矯声を漏らし、身体を震わせる。
徐々に昂りを覚え、快感から涙を目に溜め、恍惚な表情を浮かべながらクロハを見つめる。
「くろはッ…も、無理…ッ…!!」
限界で、果てそうだと告げるが、クロハは意地悪い笑顔を浮かべながら俺のモノの根本をぎゅっと掴んだ。
「駄目だ…イかせねぇよ…?これは仕置きだからな…」
果てる寸前で止められ、もどかしく苦しいような感覚で一杯だ。その上深いキスをされて思考まで蕩けていく。
「シンタロー……すげぇエロい…」
クロハが上擦ったような声を上げ、暫くするとようやく根本を掴んでいた手が解ける。
その瞬間に、快感が弾ける。
自らの白濁とした液が溢れ、ベッドのシーツを汚す。
「はッ…、はぁ…ッ…」
クロハは、服従させんとばかりの目で見つめながら告げる。
その顔は恍惚でもあり、妖艶でもあり…思わず見惚れてしまう。
「シンタロー…お前は誰のモノだ……?」
簡単すぎる質問だ。
欲しいから、求める。
俺の中でそれに値する人物なんて
一人しか居ない
「お前のモノだ…クロハ…ッ…」
俺はこいつに依存しきっていて、クロハもそれに応えてくれる。
そしてクロハになら何をされても良い…そう思っている自分がいる。
また、縛られても
苦しめられても
身体に傷を付けられても
どんなに卑猥な事をされても
そう、例え
殺されても、だ
とりあえずまた来れそうなら来ますわ。