BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ドキドキプリキュア ( No.40 )
日時: 2018/06/22 06:27
名前: 苺 (ID: KOGXbU2g)


これは、ドキドキプリキュアの百合小説です。
この話は、森本 エルの視点で書かれています。

〜ドキドキプリキュア!二人を繋ぐ赤い糸〜
☆第17話☆

私にとって亜久里ちゃんは、私の大切な友達で最愛の人です。
でも最近、亜久里ちゃんは、元気が無くて考え事ばかりしています。
私は、そんな亜久里ちゃんを見るのが辛かったです。
だから亜久里ちゃんの友達でもあるマナさん達に相談する事にしました。
学校が終わると亜久里ちゃんの事を相談する為にマナさんの中学校に向かいました。
中学校の正門でマナさんを待ちました。
しばらくするとマナさんと六花さんと真琴さんがが学校から出てきた。
私は、マナさん達に近づいた。

「あれ、エルちゃんじゃない。
こんな所でどうしたの?」

マナさんは、私に気が付いキョトンと首を傾げた。

「こんばんは、マナさん、六花さん、真琴さん。
実は、亜久里ちゃんの事でマナさん達に相談があります。
今時間は、大丈夫ですか?」

私は、頭を軽く下げて挨拶をすると亜久里ちゃんの事で相談があることを伝えた。

「こみいった話になりそうだね。
それならばあたしの部屋で話を聞くよ。
それで構わないかな?」

マナさんは、口元を押さえて考え込みながら述べるとマナさんの部屋で話をする事を伝えた。


「ありがとうございます、マナさん。
それで構いません。
マナさんの部屋にお邪魔します。
お手数をかけてすいません」

私は、頭を下げてわざわざ私の為に時間を作ってくれた事のお礼を伝えた。

「六花もまこぴーもそれで良いよね」

マナさんは、六花さんと真琴さんを見渡した。

「ええ、私は、それで構わないよ。
私もエルちゃんの相談が気になるもの」

六花さんは、マナさんの方を向いて私の相談にのる事を伝えた。

「ええ、私もそれで構わないわよ。
それに亜久里ちゃんの事だものね……」

真琴さんも小さく頷いて亜久里ちゃんの事が気になる事を伝えた。

「ありがとうございます、六花さん、真琴さん」

私は、六花さんと真琴さんに頭を下げてお礼を伝えた。
私は、マナさんに連れられてマナさんの部屋に向かった。
マナさんの部屋に着くとマナさんが人数分の麦茶を部屋に来ている人達にそれぞれ置いた。

「それでエルちゃん、相談って何なの?」

マナさんは、麦茶を飲みながら相談の質問をした。

「最近、亜久里ちゃんの元気がないんです……
それによく考え事もしているみたいです。
私は、そんな亜久里ちゃんを見ている事しかできない自分がつらいんです……
お願いします、亜久里ちゃんの悩みを知っていましたら教えて下さい」

私は、何もできない自分が辛くて俯いて涙を流してふかふかと頭を下げました。

「ごめんね、エルちゃん。
あたし達も亜久里ちゃんが何か悩んでいるのは、知っていたよ。
でも悩んでいる理由までは、解らないんだよ……」

マナさんは、すまなそうに話して亜久里ちゃんの悩みが解らない事を伝えた。

「そうだったのですね、すいません……」

私は、これからどうしたら良いか解らずに辛そうに俯いた。

「……ねえ、エルちゃん。
今からお菓子を作るのよ。
エルちゃんも一緒にお菓子を作らない?」

六花さんは、悩んでいる私を見て私を優しくお菓子作りに誘った。

「お菓子作りですか……?」

私は、いきなりお菓子作りに誘われると戸惑いながら六花さんを見つめた。

「うん、そうだよ。
亜久里ちゃんは、お菓子が好きなのよ。
だからお菓子の差し入れをしたら亜久里ちゃんも喜ぶと思うよ」

六花さんは、亜久里ちゃんの事を思い出して亜久里ちゃんは、お菓子が好きな事を伝えた。

「はい、私もお菓子を作ります!」

私は、亜久里ちゃんがお菓子が好きな事が解ると直ぐにお菓子作りをしたいと即答した。

「亜久里ちゃんの為だと解ると即答するだね。
エルちゃんは、本当に亜久里ちゃんの事が好きなんだね」

マナさんは、私の態度を見て私をからかうようにクスクスと笑った。

「うぅ……からかわないでください……」

私は、本当の事を言われると恥ずかしそうに顔を真っ赤にして俯いた。

「ほら、マナ、あんまりエルちゃんをからかったら可哀そうよ」

六花さんは、マナさんの態度を見て仕方がなさそうにため息を吐いた。

「からかってないよ。
ただ羨ましいなって思っただけだよ。
あたしの思い人は、遠くにいるからね……」

マナさんは、遠くにいる誰か思って寂しそうに微笑んだ。

「マナさん……?」

私は、マナさんの寂しそうな表現を見て戸惑いながらマナさんを見つめた。

「マナ……」

六花さんは、マナさんが置かれいる状況が解っているみたいで小さくマナさんの名前を呼んだ。

「マナ……」

真琴さんもマナさんの悩みが解っているみたいで小さくマナさんの名前を呼んだ。

「あっ、暗い話をしてごめんね。
今の話は、忘れてよ」

マナさんは、苦笑いを浮かべました。
私は、マナさんの態度を見て何かあるのは、解った。
でも詳しくは、聞けませんでした。
私達は、お菓子作りの為に台所に向かった。

「それじゃあ、お菓子を作ろうか?」

六花さんは、エプロンを付けると私の方を向いた。

「あの……それでどんなお菓子を作るのですか?」

私は、自分にお菓子作りができるのか不安でなんのお菓子を作るのか質問をした。

「プリンを作ろうと思ってるのよ。
亜久里ちゃんは、プリンが好きなのよ。
だから差し入れにぴったりだと思うよ。
エルちゃんが他に作りたいお菓子があるのならそれでも良いわよ。
それでどうする?」

六花さんは、プリンを作るのを提案した。

「いえ、プリンで大丈夫です。
でも私にプリンが作る事が出来るのでしょうか?」

私は、プリンを作るのが難しそうだと思い不安そうに六花さんを見つめた。

「それは、大丈夫よ。
私達でお菓子作りを全力でサポートするわ。
だからエルちゃんは、安心してプリン作りに専念して良いのよ」

六花さんは、私を安心させるように優しく話し掛けてくれた。

「ありがとうございます、六花さん」

私は、頭を下げて六花さんにお菓子作りのお礼を伝えた。
私は、六花さん達の助けのお蔭でどうにかプリンを作る事が出来ました。
次の日、六花さん達と作ったプリンを持って亜久里ちゃんの家に向かった。

「突然家にお邪魔しましてごめんなさい、亜久里ちゃん」

私は、亜久里ちゃんの部屋に案内されると軽く頭を下げて亜久里ちゃんに謝った。

「謝らなくて良いですわよ。
エルちゃんならいつでも歓迎しますわ」

亜久里ちゃんは、上品に微笑んで私を家に来た事を歓迎してくれた。

「ありがとうございます、亜久里ちゃん。
それでこれは、プリンの差し入れです。
六花さん達と作りました。
ですから味は、大丈夫と思います。
宜しかったら食べてください」

私は、プリンの入った袋を亜久里ちゃんに差し出した。
亜久里ちゃんは、袋を受け取ると嬉しそうに微笑んでくれました。

「プリンですか!?
ありがとうございます、エルちゃん」

亜久里ちゃんは、差し入れがプリンだと解ると嬉しそうにニッコリと笑った。
私は、亜久里ちゃんの笑顔を見て亜久里ちゃんにプリンを渡して良かったと思った。

「その……亜久里ちゃんは、何か悩み事があるんじゃありませんか?」

私は、亜久里ちゃんに悩み事を質問をした。

「えっ……?
どうしてそう思うのですか?」

亜久里ちゃんは、悩み事を質問されると戸惑いながら私を見つめた。

「最近何か考え事しているみたいでしたから……」

私は、言いにくそうに亜久里ちゃんに普段から感じていた事を伝えた。

「すいません、心配をお掛けしたみたいですね……
でもそんなにたいした悩み事では、ありません。
ですから大丈夫ですわ、エルちゃん」

亜久里ちゃんは、私を安心させるように優しく微笑んだ。

「……ごめんなさい、亜久里ちゃん」

私は、亜久里ちゃんに謝ると亜久里ちゃんの口に軽くキスをした。

「えっ……?」

亜久里ちゃんは、私にキスをされると驚いたように声を出して私を見つめた。

「私は、亜久里ちゃんの事が一人の女性として好きです。
亜久里ちゃんは、私の事なんかどうでもいい存在なのですか?」

私は、悲しそうに目に涙をためて亜久里ちゃんを見つめた。

「そんな訳は、ありませんわ!!
エルちゃんは、わたくしにとってもとても大切な存在です!!」

亜久里ちゃんは、私の涙を見て慌てて大声を出して私が大切な存在な事を伝えた。

「それならば私をもっと頼ってください。
亜久里ちゃんにとって私がどうでもいい存在ではないのですよね。
でしたら亜久里ちゃんの苦しみを私に分けてください。
お願いします、亜久里ちゃん。
亜久里ちゃんと対等でいさせてください!!」

私は、ぼろぼろと涙を流しながら亜久里ちゃんを見つめた。

「エルちゃん……
わたくしは、一人で悩むあまり大切な事を忘れていましたわ……
それは友達に頼るって事ですわ……
すいません、私が間違っていましたわ」

亜久里ちゃんは、私の態度を見て自分が間違っていた事に気が付い私に謝った。

「亜久里ちゃんの抱えてる悩み事を私に分けてくれるんですよね?」

私は、涙を拭いて不安そうに上目遣いで亜久里ちゃんを見つめた。

「はい、そのつもりです。
でも何から話したらいいのでしょうか……?
それではたとえ話をさせてください」

亜久里ちゃんは、困ったように口元を押さえて考え込み直ぐに真剣な表現で私を見つめた。

「はい、どんな話なのですか?」

私は、小さく頷いて真剣な表現で亜久里ちゃんを見つめて話を聞く準備をした。

「世界を破滅させる男性がいました。
その男性の娘は、一つの命が二人に別れたとします。
一人は、世界への愛よりもお父さんへの愛にあふれていました。
もう一人は、お父さんへの愛よりも世界の平和への愛があふれていました。
そんな二人は、世界への愛が正しいかお父さんへの愛が正しいか戦ってどちらが正しいか決めらないといけないとします。
もしエルちゃんがお父さんへの愛よりも世界への愛にあふれている娘だったとします。
そしたらどうしますか?」

亜久里ちゃんは、自分の悩みを整理して解りやすく話した。

「えっと……亜久里ちゃんの言っている意味がよく解りません。
でもそれって絶対戦わないといけないのでしょうか……?」

私は、亜久里ちゃんの話してくれた悩みを口元を押さえて考え込みながら質問をした。

「そんなの当然です!
どちらが正しいか決める為に二人の娘が生まれたのですわ!」

亜久里ちゃんは、それしか選択がないと思ったような真剣な表現で私を見つめた。

「でもそれは、亜久里ちゃんらしくない気がします」

私は、亜久里ちゃんの悩みに答えるように亜久里ちゃんの目を見つめ返した。

「私らしくないですか……?」

亜久里ちゃんは、戸惑いながら私を見つめ返した。

「はい、そうです。
亜久里ちゃんでしたらお父さんの愛も世界への愛もどちらも愛する事を諦めないと思いました。
それにもう一人の自分って双子みたいなものですよね。
でしたらもう一人の自分も否定しないで一緒に歩む道もあると思います。
すいません、亜久里ちゃん。
私は、こんな事しか言えません……」

私が亜久里ちゃんの悩みを答えた。
でも亜久里ちゃんの悩みの答えに合っているか不安そうに亜久里ちゃんを見つめた。

「二つ愛を諦めない……
そうです、わたくしは、愛の戦士でしたわ……
私は、大切の事を忘れていたみたいですわね。
エルちゃんのお蔭で目が覚めました。
ありがとうございます、エルちゃん」

亜久里ちゃんは、悩みが解決したように晴れ晴れとした笑みを浮かべた。
そして頭を下げて私に悩みを相談してくれたお礼を伝えた。

「その……亜久里ちゃんの助けになれたみたいで良かったです」

私は、亜久里ちゃんの悩みがなくなったのが解ると安心してニッコリと微笑んだ。
私は、亜久里ちゃんが何か大きな使命を持っているのは気がついていました。
でもそれが何かは、解りませんでした。
今は、亜久里ちゃんから使命の話をしてくれるのを待ってみようと思います。
だって待つのも愛の一つですから……

〜つづく〜