BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: ドキドキプリキュア!二人を繋ぐ赤い糸、6月16日投下 ( No.43 )
日時: 2018/06/25 11:31
名前: 苺 (ID: 3RSwxYeD)


これは、ドキドキプリキュアの百合小説です。
この話は、レジーナの視点で書かれています。

〜ドキドキプリキュア!二人を繋ぐ赤い糸〜
☆第19話☆

マナ達は、プリキュアに変身をした。 
それからあたしとキュアハートとキュアエースとキュアダイヤモンドとキュアソードとキュアロゼッタの六人でキングジコチューが現れた海上に向かいました。
海上には、キングジコチューがトランプ王国からこちらの世界に通ってきた大きい空間の裂け目が見えた。
二十メートルくらいのキングジコチューの巨体が陸に上がる所だった。

「パパ!!」

あたしは、一目散にキングジコチューの元に飛んで行った。

「待ってよ、レジーナ。
一人で行ったら危ないよ!!」

キュアハート達は、慌ててあたしの後を追いかけた。

「……レジーナ様、またプリキュアと一緒にいるんですか?
またキングジュコチュー様を裏切るつもりなのですか?」

突然ベールは、あたしの前に瞬間移動で現れた。

「あたしは、パパを裏切ってないよ。
あたしは、本当の意味でパパを助けたいだけなの!!」

あたしは、ベールを睨んでキングジコチューを助けたい事を伝えた。

「……キングジコチュー様を助けられては、困るんですよね」

ベールは、棒付きの飴を舐めながら述べた。

「それは、どう言う意味よ!!」

あたしは、ベールの意味ありげの言葉を聞いてベールを睨んだ。

「取りあえずレジーナ様には、しばらく寝ていてもらいましょうか……」

ベールは、あたしに向かって黒色のビームを放った。

「ッ!?」

あたしに向かってきたビームに驚いて身構えた。

「は〜〜〜っ!?」

キュアソードは、あたしの前に立ち蹴りでビームを弾いた。

「レジーナ、大丈夫?」

キュアソードは、心配そうにあたしを見つめた。

「うん、大丈夫だよ。
ありがとう、キュアソード」

あたしは、大きく頷いてキュアソードにお礼を伝えた。

「私に任せてレジーナは、先に行きなさい!」

キュアソードは、拳を構えてベールの方を睨んだ。

「解ったよ、キュアソード。
ここは、お願いね」

あたしは、キュアソードにベールの事を頼んだ。

「待てよ、レジーナ様。
先には、行かせないよ!!」

ベールは、あたしに殴りかかってきた。

「はっ!!」

キュアソードは、ベールを投げ飛ばした。
それを見たあたしは、キングジコチューに向かって飛び出した。
でも途中でジコチューに囲まれた。

「あ〜〜もうパパの所に早く行きたいのにあんた達は、邪魔よ!!」

突然鳥型のジコチューがあたしの後ろに現れるとレジーナに突っ込んできた。

「ッ!?」

あたしは、突然の事で身構えた。

「は〜〜〜〜!!」

キュアハートは、あたしが鳥形のジコチューに当たる前にジコチューを蹴り飛ばした。
キュアハートは、あたしの近づいた。

「やっと追いついた、レジーナ、大丈夫?」

キュアハートは、心配そうにあたしを見つめた。

「ありがとう、助かったよ、キュアハート」

あたしは、安心したように微笑んだ。

「まったくレジーナは、先走りすぎよ」

キュアダイヤモンドは、あたしに近寄ると安心したように微笑んだ。

「でもレジーナさんに追いついて良かったです」

キュアロゼッタもあたしに近寄るとあたしが無事なのが解ると安心したように微笑んだ

「ごめんね、パパが心配で急ぎすぎたよ」

あたしは、軽く頭を下げてキュアダイヤモンド達に謝った。

「それは、仕方がありませんわ。
お父様の事を早く助けたいのは、わたくしも同じですもの……」

キュアエースは、あたしに近寄って仕方がなさそうに苦笑いを浮かべた。

「それじゃあ、雑魚のジコチューなんか片付けるよ。
それから早くレジーナのパパに会いに行こう!」

キュアハートは、あたし達に激励をかけた。

「うん、解ったよ!」

あたしは、大きく頷いて返事をした。
あたし達を囲んだジコチューに向かって襲い掛かった。
どうにかあたし達の周りにいたジコチュー達を倒せた。

「今のジコチューで最後だよね」

あたしは、周りを見渡しながら述べた

「そうみたいね……」

キュアダイヤモンドは、周りを見渡しながら話した。

「ジコチューーーーーーーーー!!」

いきなり猪型のジコチューが現れるとキュアダイヤモンドに突っ込んできた。

「えっ!?」

キュアダイヤモンドは、いきなりの事で身構える事しかできなかった。

「はっ!!」

イーラがジコチューの前に立つとナイフをジコチューに向かって放つとジコチューを吹っ飛ばした。

「キュアダイヤモンドは、俺の獲物だよ。
勝手に手を出すな」

イーラは、倒したジコチューを睨んだ。

「イーラ、まだこんな事をしていたの?」

キュアダイヤモンドは、呆れたようにイーラを見つめた。

「キュアダイヤモンド、今日こそ倒してやるよ」

イーラは、構えて右手をキュアダイヤモンドの方に向けながら述べた。

「私は、そう簡単にやられないわよ。
イーラの事は、私に任せて先を急いでよ」

キュアダイヤモンドは、イーラを睨みながら話した。

「気を付けてね、キュアダイヤモンド」

あたしは、一度キュアダイヤモンドの方に話しかけた。
それからあたしとキュアハートとキュアロゼッタとキュアエースは、キングジコチューの方に向かって飛び立った。
キングジコチューに向かう途中にでいきなりあたしの方に鞭が向かってきた。

「カッチカチのロゼッタウォール!!」

キュアロゼッタは、あたしの前に立つと両手で光の盾で鞭を弾いた。

「あ〜〜もう弾くなんて生意気よ!!」

声がした方を向くとマーモが悔しそうに足踏みをしていた。

「マーモさん、人を鞭で叩こうとするなんて危ないですわ」

キュアロゼッタは、やんわりと微笑んで鞭で叩くのは駄目な事を伝えた。

「キュアロゼッタ、あんたのそういう透かしたところがムカつくのよ!!
さっさと私と戦いなさい!!」

マーモは、鞭でばしばしと振り回しながら述べた。

「解りました、マーモさんの相手をさせてもらいます」

キュアロゼッタは、拳法の構えみたいに拳を構えてマーモを睨んだ。

「マ−モさんの事は、私に任せて下さい。
レジーナ達は、先に行ってください!」

ろキュアロゼッタは、マーモの事を任せて先に行くを提案した。

「解ったよ、キュアロゼッタ。
マーモの事は、お願いね」

あたしは、キュアロゼッタにマーモの事を頼んだ。
あたし達は、キングジコチューに向かって飛び立った。
直ぐにキングジコチューが見えてきた。
レジーナは、スピードをあげて一番にキングジコチューの前に立った。

「待ってよ、パパ!!」

あたしは、パパの前に立つとパパを呼び止めようとした。

『レジーナ、来てくれたんだね……
さあ、私と一緒に世界を壊そう……』

パパは、あたしの姿を見て嬉しそうに話した。

「ごめんね、パパ。
世界を壊す事は、出来ないよ……」

レジーナは、バツを悪そうに話して少し横を向いた。

『レジーナ、まさかまた私を裏切るのかい……?』

パパは、絶望したようにあたしに質問をした。

「パパを裏切るのでは、ないよ。
聞いてよ、パパ。
パパがあたし達の為に苦しんで罪を犯した事を知ったの!
だからあたしは、パパを助けたいの!!」

あたしは、一生懸命にパパを説得しようとした。

『うるさい!
レジーナ、私を裏切る事は、許さないよ!!』

パパは、巨大な拳であたしに向かって放った。

「きゃっ!?」

あたしは、いきなりの事で身構える事しかできなかった。

「危ない、レジーナ!?」

キュアハートは、猛スピードであたしに近づいた。
そのままあたしの体を抱きかかえてキングジコチューの手をかわした。

「大丈夫、レジーナ?」

キュアハートは、心配そうにあたしを見つめた。

「うん、大丈夫だよ。
助けてくれてありがとう、キュアハート」

あたしは、キュアハートに抱えられたままキュアハートを見つめた
キュアエースは、キングジコチューの前に立った。

「キングジコチュー、いえ、お父様、聞いて下さい!!
お父様は、いつも国民の事を大切に思っていました。
それなのにお父様が苦しみぬいて国民達よりもわたくし達を選んでくれた為を知っています。
その事を不謹慎にも嬉しく思いましたわ。
でもお父様は、このままジコチューの思い通りにされて宜しいのですか?
いい加減に目を覚まして下さい、お父様!!」

あたしは、キュアエースがキングジコチューに説教をする姿が勇ましくてどこか王女様みたいだった。

「アンジュ……」

キングジコチューは、キュアエースに王女様の面影感じて王女様を求めるようにキュアエースの方に手を伸ばそうとした。
でも突然胸の辺りがピンク色と黒色に交互に光輝いた。
そして苦しそうに手を振り回して暴れだした。

「しっかりしてよ、パパ!!」

あたしは、パパを求めるように何回もパパに呼び掛けた。

「しっかりして下さい、お父様!!」

キュアエースもパパを求めるように何回もパパに呼び掛けた。

「こんな苦しんでいる、パパは、見てられないよ。
キュアエース、何か手がないの?」

あたしは、エターナルゴールデンクラウンで色んな知識を知ったキュアエースの方を見つめた。

「一つだけ方法は、あります。
お父様の口から体の中に入ってジコチューに囚われているお父様の心に直接語りかけるしかありません。
それでもしかしたらお父様をジコチューの呪縛から解放できるかもしれません」

キュアエースは、パパを見上げながら答えを提案した。

「それならばやる事が決まったね」

あたしは、パパを見上げながら答えた。

「あいあい……」

赤ちゃんのアイちゃんが背中の羽でこちらに飛んで近づいてきた。
キュアエースは、アイちゃんを抱きしめた。

「アイちゃん、こんなの所に来たら危ないですわ!!」

キュアエースがアイちゃんに危険な事は、しないように軽く𠮟った。

「あいあい……」

アイちゃんは、キングジコチューの方に手を向けた。

「アイちゃんもパパを助けたいんだね」

あたしは、アイちゃんの気持ちが嬉しくてアイちゃんの頭を撫でた。

「ねえ、キュアハート、アイちゃんも連れて行こうよ。
だってパパを助けたい気持ちは、あたしとキュアエースとアイちゃんも同じなんだよ」

キュアハートの方を向いてアイちゃんと一緒にパパを助けたい事を伝えた。

「うん、そうだね、アイちゃんを連れて行こう」

キュアハートは、アイちゃんの顔を覗き込んでアイちゃんと一緒にパパを助ける事を伝えた。

「ありがとう、キュアハート」

あたしは、キュアハートがアイちゃんと一緒にパパを助けて良い事を聞くと嬉しそうにニッコリと微笑んだ。

「それでは行くよ、皆!!」

キュアハートは、あたし達を見渡しながら述べた。

「うん」

あたしは、大きく頷いて返事をした。
キュアエースがアイちゃんを抱えるとあたし達は、キングジコチュー向かって行った。
でもキングジコチューは、暴れまわっていて近づく事が出来なかった。

「あ〜〜もうパパ暴れないでよ〜〜〜!!」

あたしは、あんまりにもパパが暴れるからイライラしたようにパパを見つめた。

「ここは、私に任せてください」

声がした方を向くとキュアロゼッタが立っていた。

「ロゼッタバルーン!!」

キュアロゼッタは、大きな気球を創り出した。
それからマジカルラブリーパッドの画面の上で「1、2の3!」の掛け声と共に手を叩いた。
すると気球を炸裂すると18メートルあるかという巨大なランスの人形が現れた。

「ランスちゃん、お願いします!」

キュアロゼッタは、巨大なランスの人形の肩の上に乗った。
それから巨大なランスの人形に命令をした。

「ランス〜〜〜〜〜〜〜〜」

ランスの人形がキングジコチューに向かって行きそのままキングジコチューを押し倒した。

「皆さん、今のうちです!!」

キュアロゼッタは、あたし達の方を向いて叫んだ。

「ありがとう、キュアロゼッタ」

あたし達は、キングジコチューの口の中に飛び込んだ。
キングジコチューの体の中は、沢山のジコチューでいっぱいだった。

「くっ……ジコチューがいっぱいいるよ。
王様の心は、何処に囚われていると思う?」

キュアハートは、あたし達に襲いかかってくるジコチューと戦いながらパパの心の場所を質問した。

「パパは、あっちよ。
パパの心の温もりを感じるから間違いないよ」

あたしは、右の方を指を指さすと遠くの方で時々ピンク色に輝いた。

「進行方向のジコチューを一掃しますわ」

キュアエースは、ラブキッスルージュのルージュを唇に塗った。
それからレジーナの指差した方向に向かってキッスを投げた。
前方にハート形のエネルギー体を作成させた。

「ときめきなさい!エースショット、ばっきゅ〜〜〜〜ん!」

キュアエースは、両手持ちして頭上に掲げたラブキッスルージュを振り下ろした。
レジーナが指差した方向に赤い薔薇の花びらを纏った強力な赤いビームを発射した。
そのままジコチューに当たるとジコチューの群れを浄化した。

「皆さん、今のうちに行きましょう!!」

あたし達は、キュアエースがジコチューの群れを浄化した道をダッシュしてかけぬけた。
そして王様の心が囚われている場所に向かった。
途中沢山のジコチューにはばまれた。
でもどうにか目的に場所に着く事が出来た。
部屋の中央に薄い黒色の繭にくるまれた王様の姿が見えた。

「パパ!!」

あたしは、繭に包まったパパに呼び掛けた。

「お父様!!」

キュアエースも繭に包まったパパに呼び掛けるように叫んだ。

「ぱぱっ……」

アイちゃんも繭に包まったパパに呼び掛けて両手を伸ばした。
王様の繭がレジーナ達の呼びかけに答えるように繭がピンク色に輝いた。
あたし達は、王様に近づこうとした。
でも大量のジコチューに進行をはまばれた。

「あんた達、そこをどいてよ!!」

レジーナは、ミラクルドラゴンブレイブを前方のジコチューの群れに向けた。
金色のビームをジコチューの群れに放った。
ジコチュー群れにぶつかるとジコチューが吹っ飛んだ。
でも直ぐにどこからともなく現れたジコチューの群れが前方をふさいだ。

「あ〜〜もうゴキブリみたいに次から次へと出てこないでよ!
うじゃうじゃとうっとうしすぎよ!!」

突然レジーナの後ろに猪型のジコチューが現れるとレジーナに向かって突進してきた。

「レジーナ、危ない!?」

あたしは、レジーナを抱えてジコチューの突進をさけた。

「ありがとう、キュアハート」

あたしは、キュアハートにお礼を伝えた。

「レジーナ、キュアハート、油断をしたらいけません。
ジコチューがまだまだ来ますわ」

キュアエースは、あたし達に向かって気をつける事を叫んだ。

「ッ!?」

あたし達は、いつのまにかジコチューに囲まれていてた。
ジコチューがどんどんとあたし達に襲い掛かってきた。
あまりにもジコチューの多さにあたし達は、追い詰められていった。
そしてあたしは、ライオン型のジコチューに吹っ飛ばされた

「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」

あたしは、ジコチューの攻撃により壁に叩きつけられた。

「レジーナ!!」

キュアハートは、あたしに近寄ろううとした。

「キュアハート、後ろですわ!?」

キュアエースは、キュアハートに向かって危険を知らせた。

「ッ!?」

キュアハートが避ける前に猪型のジコチューに体当たりをされた。
キュアハートは、そのまま吹っ飛ばされた。
鳥型のジコチューがアイちゃんに向かって口からビームを放った。

「アイちゃん!!」

キュアエースは、アイちゃんを庇うように抱きかかえた。

「キャ〜〜〜〜〜〜〜!?」

キュアエースは、ジコチューのビームが体に当たり吹っ飛ばされた。
ジコチューがあたし達にゆっくりと近づいてきた。
でもあたし達は、体の痛みのせいで動かなかった。

「あう……キュアエース……」

アイちゃんは、心配そうにキュアエースを触った。

「あう……レジーナ……キュアハート……」

アイちゃんは、宙に浮かび上がると倒れているあたしとキュアハートの方に向かって手を伸ばした。
ジコチューは、アイちゃんにゆっくりと近づいてきた。
王様の繭がピンク色に輝いた。

『やめろ……私の娘に手を出すな……』

王様が包まっている繭から声が聞こえてきた。
大きい男の人形型のジコチューが王様の繭に近づいた。

「国民を見捨てたのに自分の娘は無事でいてほしいとはな。
さすがジコチューだな。
そして国民よりも親を選んだその娘もジコチューだよ」

キュアハートは、どうにか立ち上がってジコチューを睨んだ。

「家族の事を大切にする事がそんなに悪い事なの?
あたしは、そう思わないよ!
そんな王様達の気持ちを利用するなんて許せない!!」

キュアハートがレジーナ達の思いを利用させたことを怒りに覚えた。
そしてキュアハートの体が赤色に輝いた。
キュアハートは、大量のハート形のエネルギー弾をジコチューの周囲に創り出した。
キュアハートがマジカルラブリーパッドの画面に手をかざした。
するとジコチューがぞれぞれハート形のエネルギー弾の中に閉じ込められた。

「集合!!」

キュアハートの掛け声で全て巨大なハート形のエネルギー体の中に集結した。

「ハートダイナマンント!!」

キュアハートの掛け声と共に両腕を左右に開いた。
するとエネルギー体が爆破して大量のジコチューを浄化させた。

「あたしの元に戻ってきて、パパ!!」

あたしは、直ぐに王様の方に手を伸ばして駆け寄った。

「お父様、私の元に帰ってきてください!!」

キュアエースも王様の方に手を伸ばして駆け寄ろうとした。

「ぱ〜〜ぱ、もどってきて……」

アイちゃんも王様の方に手を伸ばして飛んで近寄ろうとした。
あたしとキュアエースとアイちゃんの体が光輝いた。
そのまま王様の繭を触ると王様が光に包まれて光の眩しさで視界が見えなくなった。
光がおさまった時には、辺りが広い原っぱに変わっていた。
レジーナと亜久里とアイちゃんは、倒れているパパの手を握っていた。
パパは、ゆっくりと目を開けた。

「私は、今までいったい何をしていたのだ……?」

パパは、起き上がり頭に手を当てると徐々に顔が青ざめてきた。

「そうだ。
私は、ジコチューにそそのかされたんだ……
私は、なんて事をしてしまったんだろう……」

パパは、頭を抱えてうずくまった。

「お父様のした事は、許されません。
それはお父様をそうさせてしまったわたくし達にも原因があります。
ですから一人で抱え込まないでください。
わたくし達と一緒に罪滅ぼしをしていきましょう」

亜久里ちゃんは、パパの手を包み込んで優しく話しかけた。

「あたしもパパのこれからのことを一緒に考えてあげる」

あたしもパパの手を包み込んでニッコリと微笑んだ。

「ぱ〜〜ぱ、いっしょ……」

アイちゃんは、宙に浮かび王様に近づきパパの手を触った。

「アイちゃんもお父様と一緒に頑張ると言ってますわ」

亜久里は、パパの手を握り締めて優しく話した。

「うぅ……私は、こんなにも娘達に愛されて幸せ者だな……」

パパは、あたし達を抱きしめて涙を流した。
しばらくするとパパは、顔をあげた。

「皆、迷惑をかけたね。
私に何が出来るか解らないが罪滅ぼしをさせてくれ」

パパは、マナ達を見渡しながら述べた。

「解りました。
王様の心使いは、ありがたくもらっておきますね」

マナは、ニッコリと笑いパパの気持ちに答えた。

「マナ〜〜〜〜」

声がした方を向くと六花とありすとま真琴が手を振りながらこちらに近づいてきた。

「六花、ありす、まこぴー、良かった。
三人共、無事だったんだね」

マナは、安心したように六花達を見渡した。

「ええ、どうにかね。
でもその様子ならば王様を救う事が出来たみたいね」

六花は、マナを見つめてからパパを見つめた。

「王様が元に戻って良かったわね、レジーナ」

六花は、あたしの方を向いて優しく話した。

「うん、ありがとう、六花」

あたしは、大きく頷いて嬉しそうに六花に向かってニッコリと微笑んだ。

「まさかキングジコチュー様が浄化されるとはな」

声がした方を向くとベールが立っていた。
手には、黒くて小さいプロトジコチューの元の塊を持っていた。

「ベール!?」

あたしは、驚いてベールを睨んだ。

「おかげでプロトジコチュー様もこんなに小さくなりましたよ。
でも私には好都合ですがね」

ベールは、不気味に微笑むとプロトジコチューを飲み込んだ。
ベールの体が黒く輝きだした。

「おお、凄いぞ……
力がみなぎってくるようだ……」

ベールは、両手に力を込めるとベールの周りに黒い竜巻が現れた。
そしてベールの周りが吹っ飛んだ。
ベールから感じるジャネジーの量は、キングジコチューを凌駕してるようだった。

〜つづく〜