BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: デュラララ!! BL小説!?【亀だけどリク募集】 ( No.109 )
日時: 2016/01/18 16:12
名前: 夢埜 ◆okR9D5EASs (ID: hVBIzJAn)

最低で最悪な 三日目 Ⅳ

 11時33分、少し早いが昼食を食べて、俺は臨也の部屋から抜け出した。姿は猫になったものの、食欲も運動神経もあまり変わりがないようだ。なんともいえない違和感はあるが、ここまでの行動に支障はない。他の奴らが幽やセルティにちょっかいを出そうとしないぶん、このほうがまだましかもしれない。いや、そいつらと俺のところに来るやつとは関係ないのか? だいたいはあのノミ虫野郎が黒幕だったからな。関係があるのかないのかよくわからない。
 ともかく、俺は臨也を探すために池袋へと走る。あいつはなにをしでかすかわからないからだ。何かとんでもないことをして、勝手に死なれてしまうと困る。いつもならとっとと死んでほしいところだが、今の状態だと俺もやがて死ぬことになる。あいつが原因で死ぬのはごめんだ。

 どのくらい時間がたっただろうか。ノミ虫の匂いがするほうへと走っているうちに、車から降りてくるあいつの姿がみえた。
「すみませんね、急にお呼びだてして」
「いえ、かまいませんよ。私もそのことに関しては理解しているつもりですからね」
「…………それにしては少々機嫌がよくないようですが」
「そんなことはありませんよ、四木さん」
 臨也は一緒に乗っていたらしい十歳ばかり年の離れた男と話している。どうやら四木と呼ばれたその男とは知り合いのようだ。目つきが鋭く、その筋の人間だとうかがえる雰囲気をまとっている。
 親しげ、ではないのだろうが、あいつにかかわっている奴らとはまた違った態度に、もやもやとした思いが広がる。油断はしていないのだろう、だがいつもの人をだますときの表情ではない。あの男は、あいつにとって何なのか——。自分でもよくわからないが、焦りにも似た感情に胸が締め付けられる。
 しばらく話した後に、臨也は車を離れて歩き出す。また人間観察でもするつもりなのか。気づかれないように足音を忍ばせて後を追った。