BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: デュラララ!! シズイザ小説!?【BL】 ( No.48 )
- 日時: 2015/10/20 16:53
- 名前: 夢埜 ◆okR9D5EASs (ID: hVBIzJAn)
「いや、お前に移しちゃ意味ねえだろ」
あっさりと臨也を押し返した。その反応に、臨也は不満げに口を尖らせる。
「・・・・・・恋人としてどうなの、それ。今のは遠回しにキスしてってことだよ。それほど遠回しでもないしさ、わかんないほどお子様でもないでしょ? それに、別に移ったっていいじゃん。だってさ、」
臨也はもう一度ずいっと静雄に寄る。鼻の頭がくっつきそうな距離で、にっこりと笑う。
「もし俺が風邪引いたら、シズちゃんが看病してくれるでしょ」
「っっっ!」
静雄は至近距離の臨也から、真っ赤になった顔を背ける。その口から言葉が上手く出せず、ただパクパクと開け閉めするだけだった。
(うわ、なにこれ・・・・・・かわい・・・・・・)
それをいいことに、臨也は自分からキスをした。唇を触れあわせるだけのものだったが。いまだに赤い顔をした静雄を見て、いつもとは逆の状態にクスリと笑いを零す。
臨也の行動に呆気にとられる静雄。しかし次の瞬間には、静雄の方からキスをしていた。臨也の身体をベッドの上に倒し、その柔らかい唇の隙間に——
「ふ・・・・・・ぁ、ちょ、ちょっとストップ!」
どんっっ、と胸を強く押され、静雄はベッドに倒れ込んだ。彼を突き飛ばした臨也は、すばやく身体を起こして距離をとる。
「待ってよ、やんないって言ったの君でしょ! さっきのじゃそういう感じになっちゃう流れじゃん! 風邪引いてんのに、バカじゃないの!?」
「誘ったのはお前だろ!」
自分でも無意識のことだったらしく、静雄は少しムキになって言い返す。
「うるさい!」
バサッと音を立てて、静雄の上にシーツがかぶせられた。混乱した臨也が投げつけたものだった。
「バカバカバカバカバカ! 一人で寂しく寝てろ!」
臨也はそう言い捨てると、部屋から出て行った。
一人残された静雄は、
「・・・・・・あーー、くそ、なんかだりい」
起き上がることも出来ず、臨也を追いかけることをあきらめて目を閉じた。こういう時の臨也は、落ち着いて考える時間をとった方がいいことを知っていたからだった。